ラッシュフォード、アストン・ヴィラ残留を熱望?買い取りOPと高額年俸が障害に

ラッシュフォード、アストン・ヴィラ残留を熱望?買い取りOPと高額年俸が障害に Aston Villa

冬の移籍市場でマンチェスター・ユナイテッドからアストン・ヴィラへとレンタル移籍で加入したマーカス・ラッシュフォード。イングランド代表FWは、ヴィラ・パークでの躍動を経て、シーズン終了後もクラブに残ることを強く希望しているようだ。

だが、4000万ポンドの買い取りオプションや高額年俸といった移籍の壁が、彼の将来を左右する大きな要素となっている。

ウナイ・エメリ体制で復活の兆し…本人はヴィラ残留を望む

今年2月に加入したラッシュフォードは、ウナイ・エメリ監督の下でのプレーに手応えを感じている。英『The Express』によると、本人は他国クラブへの移籍よりも、アストン・ヴィラでのプレー続行を最優先に考えている模様だ。

実際、エメリ体制での出場機会には恵まれ、全コンペティションで10試合に先発出場。4ゴールに加え、6アシストを記録しており、出番が限られていたユナイテッド時代からは一転、充実した日々を送っている。彼にとって、この変化は残留への決意を後押しする十分な理由となっているだろう。

しかし、ラッシュフォードの完全移籍は、本人の希望だけでは実現しない。アストン・ヴィラ側が4000万ポンドの買い取りオプションを行使するかどうか、その判断には複数の要素が絡んでいる。

なかでも大きな影響を与えそうなのが、来季のヨーロッパ大会出場権だ。ヴィラは現在プレミアリーグ6位につけており、チャンピオンズリーグ出場権獲得の可能性も残されている。欧州最高峰の舞台に立てるか否かは、ラッシュフォードの将来を大きく左右するだろう。

ヴィラが獲得を渋る理由の一つとして、ラッシュフォードの高額な給与が挙げられる。情報筋によってばらつきはあるが、週給は30〜35万ポンドにのぼるとされ、これはヴィラの給与構造を大きく逸脱している。

金銭的ハードルは、ラッシュフォードに関心を寄せる他クラブにとっても悩みの種だ。バルセロナはかねてより彼の獲得に関心を示しているが、この給与規模が障害となり得る。代理人ピニ・ザハヴィ氏と共にスペイン行きを模索しているという報道もあり、チャンピオンズリーグを逃せばヴィラに残る可能性は一気に低下しそう。

ユナイテッド復帰の可能性は“ほぼゼロ”

今夏の移籍市場では、複数クラブによるラッシュフォード争奪戦が再燃する可能性がある。これまでにボルシア・ドルトムントやセリエAのクラブ、サウジ・プロリーグの複数クラブも興味を示してきた。

長年のファンを公言しているバルセロナ、そして資金力に秀でたパリ・サンジェルマンらの動向にも注目だ。ヴィラがCL出場権を逃すようなことがあれば、ラッシュフォードがヨーロッパのビッグクラブを選ぶシナリオも十分に考えられる。

ラッシュフォードとユナイテッドの契約は2028年まで残っているが、オールド・トラッフォードでの将来は閉ざされているとみられている。クラブは彼の復帰を望んでおらず、すでに代替選手のリストアップを進めているとも報じられている。現実的には、彼のキャリアはユナイテッドとは別の場所で続く可能性が高い。

ラッシュフォードは先月、ハムストリングを負傷。現在はドバイでリハビリを行い、復帰を目指している。今週金曜日に開催されるトッテナム戦が、ヴィラでのラストマッチになる可能性も取り沙汰されている。

最終節ではオールド・トラッフォードでのユナイテッド戦が控えているが、契約上の理由により古巣相手の出場は認められていない。

本人は残留を熱望しているが、ラッシュフォードの未来は、今後数週間のヴィラの成績と、夏の移籍市場の動きに大きく左右されそうだ。