リバプール、PSGのゴンサロ・ラモスに熱視線?マネーボール戦略で浮上する点取り屋の名前とは…

スポンサーリンク
Liverpool

新たな時代を迎えるリバプールが、攻撃陣の再編に向けて新たな一手を模索している。その中で浮上したのが、パリ・サンジェルマンに所属するポルトガル代表FWゴンサロ・ラモスだ。英『Anfield Index』が報じるところによれば、アンフィールドはこの23歳のストライカーに強い関心を寄せているという。

ユルゲン・クロップ時代の象徴ともいえる前線ユニットは、ここ数年で様変わりしてきた。サディオ・マネの退団を皮切りに、ロベルト・フィルミーノや南野拓実もチームを去り、現在ではダルウィン・ヌニェス、コーディ・ガクポ、ディオゴ・ジョッタ、ルイス・ディアスといった新顔が主力を担っている。

しかし、ヌニェスに対する評価は分かれており、8500万ポンドの投資に見合う結果を残せていないとする声もある。そのため、クラブはオファーがあれば耳を傾ける構えとされ、仮に売却が実現すれば、その後釜の確保は今夏の重要課題となる。

そうした中で名前が挙がったのがゴンサロ・ラモス。ベンフィカ時代にはダルウィン・ヌニェス退団後の攻撃の柱として台頭し、2022-23シーズンには19ゴールをマーク。PSGへはレンタルを経て6500万ユーロで完全移籍を果たしたが、ルイス・エンリケ体制下では出場機会に恵まれず、リーグ戦ではわずか10試合の先発にとどまっている。

ラモス本人はレギュラーとしての出場を強く望んでおり、クラブ側も新たなアタッカー補強を検討している状況。移籍市場への放出は十分に現実味を帯びている。

「マネーボール」視点で見るラモスの価値と戦術的適性

リバプールが伝統的に重視してきたのは、単なるスター性ではなく「効率性」と「適合性」。それを体現するのが、いわゆる「マネーボール」アプローチだ。データと分析を駆使し、割安で実力を持つ選手を見極めて獲得するスタイルである。

ゴンサロ・ラモスはその典型とも言える存在だ。昨季のリーグ・アンでは1066分間の出場で10ゴール3アシストを記録。PKを除いたExpected Goals(xG)は90分あたり0.96という驚異的な数字を残しており、限られた時間の中でも得点に絡むポテンシャルを証明している。

さらに注目すべきは、彼のシュート傾向だ。90分あたりの平均シュート数は4.41本、そのうちペナルティボックス外からのシュートはわずか4本。つまり、ラモスはゴール期待値の高いエリアに絞ってフィニッシュを狙う“ポアチャー型”の純ストライカーである。

そのプレースタイルは、モハメド・サラーやフロリアン・ヴィルツのような創造性あふれるアタッカーたちと非常に相性が良く、ラストパスを確実に決め切る「点取り屋」として理想的な存在になり得る。

また、6500万ユーロという評価額は、他のターゲットと比較しても現実的だ。例えば、アレクサンダー・イサクには1億8000万ユーロ、ベンヤミン・セスコには8000万ユーロが求められているとされる中、ラモスの価格はむしろ“お買い得”に映る。

さらに、クラブ内部にもラモスを高く評価する声は根強い。元スポーティング・ディレクターのジュリアン・ウォードは、2022年夏にもラモス獲得を提案していたとされる。今夏FSGに加わったペドロ・マルケスもポルトガルの人脈を持ち、ラモスに関する情報網は整っていると言えるだろう。

ただし、現時点で公式なアプローチは行われておらず、ウーゴ・エキティケやジョアン・ペドロら他の選手と同様、ラモスも候補の一人という段階にとどまっている。

とはいえ、ストライカー市場がインフレ化する中で、確かな実績とデータ裏付けを持つラモスのような選手は極めて貴重だ。アンフィールドのスカウト陣が、これまで蓄積してきた“数字”をもとにどのような判断を下すのか。