プレミア勢の誘いを拒否…アンヘル・ゴメスがマルセイユ行きを決断か

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プレミア勢の誘いを拒否…アンヘル・ゴメスがマルセイユ行きを決断か Tottenham Hotspur

2025年夏の移籍市場において、静かに注目を集めていたひとりの男が決断を下した。元マンチェスター・ユナイテッドの逸材アンヘル・ゴメスは、トッテナム・ホットスパーとウェストハム・ユナイテッドの関心を退け、フランスの名門オリンピック・マルセイユへの移籍を選択したと報じられている。

仏『RMC Sport』同クラブとゴメスが原則合意に至ったと報道している。すでにマルセイユとは3年契約で口頭合意に達しており、クラブ側は今週中にも契約を正式発表したい意向だという。

2020年夏にマンチェスター・ユナイテッドを退団し、リールに渡ってからというもの、アンヘル・ゴメスはフランス国内で着実に評価を高めてきた。リールでは公式戦134試合に出場し、10ゴール19アシストを記録。トロフェ・デ・シャンピオンを獲得するなど、安定したパフォーマンスを披露してきた。

そんな彼に対しては、プレミアリーグの2クラブが興味を寄せていた。トッテナムはリロイ・サネやジャック・グリーリッシュといったビッグネームとともに、ゴメスを攻撃陣のバーゲン候補としてリストアップしていたとされる。来季のチャンピオンズリーグ出場も決まっており、移籍先としての魅力は十分にあったはずだ。

しかし、プレミア復帰という選択肢を前にしながらも、24歳のゴメスが選んだのは、馴染みのあるフランスでの新たな挑戦だった。その理由として、オリンピック・マルセイユが確保したチャンピオンズリーグ出場権、そしてチームの総合力の高さが影響したと見られている。加えて、現在のトッテナム内部に漂う不透明感が、決断の後押しとなった可能性もある。

トッテナムではアンジェ・ポステコグルー監督の退団が決定し、クラブ全体のビジョンに疑問符が付いている状況だ。ダニエル・レヴィ会長の優柔不断な姿勢が批判の的となっており、サポーターからの抗議活動も活発化している。

一方のウェストハムも、野心的な補強プランを進める中でゴメス獲得に動いたとされるが、最終的にはマルセイユへの情熱が勝った形となった。

母国への未練を断ち切り、新天地で輝けるか

アンヘル・ゴメスと言えば、マンチェスター・ユナイテッド・アカデミーの希望の星として名を馳せた存在だ。16歳でトップチームデビューを果たし、ウェイン・ルーニーと交代してピッチに立った瞬間は、クラブの歴史に名を刻んだ。ダンカン・エドワーズ以来の最年少デビュー記録という称号も彼の才能を物語っている。

しかし、そのキャリアは順風満帆とはいかなかった。ユナイテッドでの出場機会を求め続けた末、契約延長を断ってリールへと活躍の場を移した。リールでは才能を再証明し、イングランド代表としても4キャップを記録するまでに至っている。2022年のインタビューでは「いつかユナイテッドに戻りたい」と語っていたが、その夢はしばらく先送りとなりそうだ。

今回のマルセイユ移籍では、かつてのユナイテッド仲間であるメイソン・グリーンウッドとの再会も実現する見込み。若手タレントが集うこのクラブで、ゴメスがさらなる進化を遂げることができれば、近い将来に再びプレミアリーグの舞台に戻ってくる可能性も否定できない。