プレミアリーグの中堅クラブとして若手育成に定評のあるブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンが、次に狙う標的はモロッコ代表MFアゼディン・ウナヒ。昨季はギリシャの名門パナシナイコスで躍動した技巧派MFに対し、ブライトンが獲得へ本腰を入れて動いている。
仏『Foot Mercato』によれば、ブライトンはすでに選手側との個人条件について口頭で合意に達しており、あとはマルセイユとのクラブ間交渉が成立すれば、今夏の補強第一弾が現実となる可能性が高まっている。
ウナヒといえば、2022年カタールW杯で世界に衝撃を与えたモロッコ代表のキーマンの一人。大会後にアンジェからマルセイユへとステップアップを果たしたものの、思うような出場機会に恵まれず、今季はギリシャへ武者修行のレンタル移籍となった。
そのギリシャの地で、ウナヒは再び輝きを取り戻した。パナシナイコスでは公式戦37試合に出場し、5ゴール7アシストの活躍。ファン投票による年間最優秀選手にも選出され、再評価を勝ち得た格好だ。ただし、パナシナイコス側には1150万ユーロの買い取りオプションが設定されていたものの、財政面の事情から行使は断念。その結果、今夏ウナヒはマルセイユに戻ることとなった。
2023年冬に続き再アタックへ…ブライトンの本気度は?
実はブライトンは、今回が初のアプローチではない。2023年1月、W杯直後のタイミングでもウナヒに関心を示していたとされており、当時はリーズ・ユナイテッドやブレントフォードなども獲得レースに名を連ねていた。ただし、最終的に交渉は実現せず、マルセイユ行きとなった経緯がある。
今回はそのリベンジとも言える動きで、指揮官に新たにファビアン・ヒュルツェラーを迎えたブライトンが、サイドラインからピッチ中央にかけての戦力強化に本格的に着手した形だ。報道によると、ウナヒ自身もプレミアリーグ挑戦を強く希望しており、ブライトン加入に対して前向きな姿勢を示しているという。
マルセイユとの契約は2027年まで残されているが、買い取りオプションと同水準となる1150万ユーロ前後のオファーがあれば、クラブ側も売却に応じる可能性は十分にある。仮にこの金額でまとまれば、ブライトンとしてもコストパフォーマンスに優れた補強となるだろう。
今夏の移籍市場における注目株のひとり、アゼディン・ウナヒ。彼がプレミアの地に降り立つ日は近づいているのか?