2025年夏の移籍市場に向け、マンチェスター・ユナイテッドが攻撃陣の再構築に本腰を入れている。注目されるターゲットの一人が、現在ベンフィカに所属し、ギリシャ代表でもエースを張るストライカー、エヴァンゲロス・パヴリディス。昨季のチャンピオンズリーグで鮮烈なインパクトを残したこの点取り屋が、ついにプレミアリーグへの挑戦を視野に入れているという。
パヴリディスはAZアルクマール時代から得点力に定評のあるストライカーだったが、2024年夏に移籍したベンフィカでもその評価をさらに高めた。ポルトガルの強豪に加わった初年度から公式戦19得点を記録し、チームの得点源として絶対的な地位を築いた。
特に欧州の舞台で見せたパフォーマンスは圧巻だった。UEFAチャンピオンズリーグでは、強豪バルセロナ相手にハットトリックを達成するなど、合計7得点をマーク。プレッシャーのかかる大一番でこそ真価を発揮する勝負強さは、長年ストライカー不足に悩まされてきたマンチェスター・ユナイテッドにとっては理想的な人材だ。
すでにユナイテッドのスカウトチームは彼のプレーを複数回チェックしており、クラブ幹部も「トップクラスのアタッカー」として高く評価している模様。ペナルティエリア内での鋭い動きと、左右両足でのフィニッシュ、そして空中戦にも対応可能な万能型ストライカーとして、そのポテンシャルは折り紙付きだ。
ポルトガル国内メディア『Record』や欧州移籍専門サイト『Transfermarkt』の最新報道によれば、パヴリディスの市場価値は現在約3500万ユーロとされている。プレミアリーグのビッグクラブにとっては、リスクを抑えつつ即戦力を確保できる「コストパフォーマンスに優れた投資対象」と言えるだろう。
現時点でマンチェスター・ユナイテッドからベンフィカへの正式オファーは報じられていないが、クラブはトップターゲットの一人として動向を注視しており、2025/26シーズンの補強リストでも上位に位置付けているという。
さらには、パヴリディス獲得に加え、さらなるストライカーの補強も同時並行で進めているとの報道もあり、前線の刷新に向けた本格的なプロジェクトが水面下で動いているようだ。
今季のユナイテッドは、ストライカー陣の得点力不足に悩まされており、前線に新たな得点源を加えることはクラブにとって急務となっている。もしパヴリディスがオールド・トラフォードに加われば、攻撃のバリエーションと決定力の両面で大きな強化となることは間違いない。