チェルシーに所属する25歳のGKジョルジェ・ペトロヴィッチに、この夏思わぬ動きが訪れようとしている。クラブ内で高評価を得ながらも、今オフに放出される可能性が急浮上。しかも、動き出しているのは意外なクラブだった。
英『BBC』の最新報道によれば、チェルシーとペトロヴィッチの間で「新たな成長のためには移籍がベスト」という合意が形成されつつあるという。特に昨シーズン、提携先であるストラスブールでのパフォーマンスは目を見張るものがあり、リーグ・アンへの適応力を示すシーズンとなった。
そんな中、トルコから驚きの一報が舞い込んできた。地元メディアによると、ガラタサライがチェルシーに対し、買取オプション付きの期限付き移籍でのオファーを提示したとのこと。事実であれば、同クラブにとっては新守護神獲得への本気度がうかがえる。
一方で、チェルシー専門ライターのサイモン・フィリップス氏はこの話に懐疑的だ。彼の見立てでは、ペトロヴィッチが快適にプレーできていたリーグ・アン内での再移籍が、本人にとって最も現実的な選択肢であるという。ストラスブールでの活躍を考慮すれば、フランス国内の別クラブへのステップアップ移籍は十分にあり得るシナリオだ。
ペトロヴィッチの放出検討の裏側には、チェルシーのGK再編戦略が透けて見える。クラブは今夏、ACミランに所属するマイク・メニャンの獲得に向けて水面下で交渉を進めていたが、現時点では具体的な進展は報じられていない。とはいえ、データ面ではメニャンがGKとしてアップグレードであることに疑いはなく、依然としてターゲットである可能性は高い。
さらに、現守護神のロベルト・サンチェスも来季の構想において不透明な立場にあり、ゴールキーパー陣の再構築はチェルシーにとって重要課題となっている。そうした中でのペトロヴィッチ放出は、単なる評価の問題ではなく、戦術的・構造的な事情が影響しているようだ。
果たしてペトロヴィッチはガラタサライに新天地を求めるのか、それともフィリップス氏が指摘するように、馴染み深いリーグ・アンで再びプレーするのか。いずれにしても、今夏の移籍市場は彼にとってキャリアの岐路となるだろう。
そして、もしチェルシーがペトロヴィッチを手放すことになれば、その穴をどう埋めるのか。マイク・メニャンか、あるいは新たなターゲットになるのか。