ポルトガルの若き守備職人に熱視線…リバプール、マンU、ニューカッスルがイナシオ獲得に名乗り

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ポルトガルの若き守備職人に熱視線…リバプール、マンU、ニューカッスルがイナシオ獲得に名乗り Liverpool

今夏の移籍市場で、ポルトガルの名門スポルティングCPに所属するセンターバック、ゴンサロ・イナシオが注目を集めている。ポルトガル代表としても将来を嘱望される若きディフェンダーに対し、プレミアリーグの複数クラブが獲得に向けて動きを見せており、熾烈な争奪戦の幕が切って落とされた。

すでに以前から関心を示していたリバプールとマンチェスター・ユナイテッドに加え、今週に入りニューカッスル・ユナイテッドが正式にレースに参戦。3クラブがイナシオの動向を巡って静かな駆け引きを繰り広げていると、ポルトガル紙『O Jogo』が伝えた。

ゴンサロ・イナシオは現在22歳ながら、スポルティングCPの最終ラインを支える存在として安定したパフォーマンスを見せてきた。左右両足を自在に使いこなし、ビルドアップ能力に優れた彼は、現代型センターバックとしての完成度が高く、戦術理解度の高さも際立っている。

この2シーズンでリーグ戦70試合以上に出場し、ポルトガル代表でもステップアップを果たしたイナシオは、クラブレベルだけでなくナショナルチームでも中核を担う可能性を秘めている。本人もキャリアの新たなチャレンジを強く望んでおり、国外移籍に前向きな姿勢を示している。

契約には6000万ユーロのリリース条項が盛り込まれているが、スポルティングは状況次第ではそれ以下での売却も辞さない構えだ。とはいえ、需要が集中する中で交渉は難航が予想され、移籍金の最終額は市場の動向次第で大きく変動することになるだろう。

各クラブの戦略と立ち位置は? イナシオを巡る思惑

リバプールは昨夏からゴンサロ・イナシオに対して強い関心を抱いていたが、当時は中盤の再編を優先し、守備陣への投資は見送った経緯がある。しかし、2年目を迎えるアルネ・スロット監督は今夏、守備ラインの補強を重要視している。

フィルジル・ファン・ダイクの後継者探しが加速する中で、左利きでポジショニングに優れるイナシオは理想的なターゲットの一人だ。リバプールはヨレル・ハト(アヤックス)やマルク・グエイ(クリスタル・パレス)といった選手たちも候補に挙げているが、イナシオのポテンシャルは群を抜いており、獲得に本腰を入れる可能性は十分にある。

一方、マンチェスター・ユナイテッドもディフェンスラインの刷新を急いでいる。リサンドロ・マルティネスの負傷やハリー・マグワイアの将来が不透明な状況下で、左利きのCBは補強ポイントとして優先順位が高い。さらに、スポルティングの元監督であるルベン・アモリムの存在がイナシオ獲得に追い風が吹く可能性もある。

ただし、ユナイテッドはFFP(ファイナンシャル・フェアプレー)の制約を受けており、補強には慎重なアプローチを取らざるを得ない。まずは優先度の高いポジションの補強を終えた上で、資金的な余裕があればイナシオへの本格的なアプローチに踏み切るとみられている。

そして、今回の争奪戦に新たに名乗りを上げたのがニューカッスル・ユナイテッドだ。エディ・ハウ率いるチームは、2025-26シーズンに向けて守備の世代交代を進めており、特に左利きのセンターバックを求めている。イナシオはその理想像にぴたりと合致する。

豊富な資金力を背景に、大型補強を積極的に進めてきたニューカッスルにとって、イナシオはクラブの次なるステップアップを象徴する存在となり得るだろう。すでに選手本人にも接触を試みているという報道もあり、今後さらに動きが加速することは確実だ。

今後数週間、彼の名前はメディアの見出しを賑わすことになりそうだ。リバプール、マンチェスター・ユナイテッド、そしてニューカッスル。果たして、このポルトガルの至宝を手にするのはどのクラブになるのか。