マンチェスター・ユナイテッド、ルニン獲得に動くもレアル・マドリードは一蹴

マンチェスター・ユナイテッド、ルニン獲得に動くもレアル・マドリードは一蹴 Manchester United

夏の移籍市場が本格化する中、マンチェスター・ユナイテッドがレアル・マドリードに所属するウクライナ代表GKアンドリー・ルニンの獲得に向けてオファーを提示したことが判明した。ただし、その提案はスペインの王者によって即座に拒絶されており、ルベン・アモリム監督の補強プランには早くも暗雲が立ち込めている。

プレミアリーグ15位という失望の成績で幕を閉じたユナイテッドは、GKの再建に動き出している。英『TEAMtalk』によれば、同クラブはレアル・マドリードの守護神アンドリー・ルニンに対して1500万ユーロ、日本円でおよそ24億円のオファーを提示したとされるが、この金額はマドリード側にとって満足できるものではなかったようだ。

西『Fichajes』によると、ルニンの市場価値は2000万〜2500万ユーロとされ、マドリードはこのウクライナ人GKを単なる控え選手とは捉えていない。2018年に加入したルニンは、これまでラ・リーガとチャンピオンズリーグでそれぞれ2度の優勝を経験し、クラブ通算62試合で22のクリーンシートを記録。

現在はティボー・クルトワの影に隠れる立場ではあるが、ルニンは契約延長を果たしており、クラブW杯終了後には今後の去就について話し合いの場が設けられる予定とされる。本人は残留してポジション争いに臨む姿勢を見せているが、クルトワが完全復活する来季、継続的な出場機会が約束される保証はない。

ACミランもルニンに関心!マルティネス、オナナの動向も鍵を握る

ユナイテッドのGK再建プランはルニン一本に絞られているわけではない。アストン・ヴィラのエミリアーノ・マルティネスにも強い関心を示しており、すでに交渉を進めているという。ただし、アルゼンチン代表GKにはサウジアラビアから高額オファーが届いており、オールド・トラッフォード行きが確実とは言えない状況にある。

さらに、現在の正GKアンドレ・オナナにはASモナコからの関心も報じられており、今夏の動向は流動的だ。チーム内ではオナナが残留を望んでいるものの、クラブは全体的な戦力見直しを進めており、ルベン・アモリム新監督のもとで数名の選手に対し構想外を通知したとの報道も浮上している。

そんな中、ルニン争奪戦には新たな競合クラブが浮上した。英『TEAMtalk』は、ACミランがチェルシーによるマイク・メニャン獲得の可能性を見越して、後釜候補としてルニンをリストアップしていると報じている。もしメニャンがロンドンへ向かうようなことがあれば、イタリアの強豪が本格的に争奪戦に加わることになるだろう。

ユナイテッドが今回提示した1300万ポンドのオファーは、レアル・マドリードにとって交渉の土俵にすらならなかった。だが今後、ルニン自身の出場機会への欲求、クルトワの状態、さらには他クラブの動き次第では、状況は一変する可能性がある。欧州を代表する守護神の一人が動くか否か、今夏の移籍市場のキーマンとして、ルニンの去就は大きな注目を集めている。