コナテとの契約交渉が停滞!?リバプール守備陣の将来に漂う不安

コナテとの契約交渉が停滞!?リバプール守備陣の将来に漂う不安 Liverpool

イブラヒマ・コナテの将来を巡るリバプールの動きが、今夏の移籍市場における最も注目すべき焦点の一つとなっている。現行契約がまもなく最終年を迎える中、クラブとの延長交渉は難航を極め、守備陣の屋台骨を担うフランス代表DFの去就には緊張が走る。

英『The Guardian』の報道によれば、リバプールは既にコナテ側にオファーを提示したが、これを拒否されたとされる。その背景には、給与構造への不満があるようだ。提示された条件は、一定のパフォーマンス達成を前提とした出来高払いの色合いが強く、コナテの代理人はより安定した基本給を求めているという。

この交渉が表面化した背景には、クラブの契約戦略の優先順位がある。昨シーズン末にモハメド・サラーとフィルジル・ファン・ダイクという二人の主力選手が新契約を締結し、その後にようやくコナテの案件に着手された。だが、交渉のテンポは依然として鈍く、懸念は拡大するばかりだ。

リバプールがコナテの契約に慎重になる一方で、過去の失敗が再び議論を呼んでいる。今年6月、トレント・アレクサンダー=アーノルドがレアル・マドリードへ移籍した際、クラブはクラブワールドカップに間に合わせるための要請を前に1000万ポンドでの放出を選択。だがこの移籍金は、本来の市場価値を大きく下回っていたと多くの専門家が指摘している。

この事例が示すのは、契約更新に時間をかけすぎた結果として、クラブが本意ではない形で選手を手放すリスクだ。現在のコナテの状況も、まさにその轍を踏もうとしている。もし今夏中に新契約に合意できなければ、クラブは再び不利な条件での売却を迫られる可能性がある。

リバプールにとって守備の問題はコナテ一人にとどまらない。アンディ・ロバートソンも契約の残りが12ヶ月となり、アトレティコ・マドリードへの移籍が現実味を帯びている。また、今月にはクィービン・ケレハーが1800万ポンドでブレントフォードへ完全移籍しており、守備陣の再編は急務となっている。

その一方で、クラブはフローリアン・ヴィルツとジェレミー・フリンポンの両名に計1億4550万ポンドを投じて補強を実施。アルネ・スロット新体制のもとで、再構築の歩みは着実に進んでいる。だが、センターバックの補完は未解決のままだ。

ジャレル・クアンサーのレバークーゼン移籍が総額3500万ポンドで成立間近と報じられる中、クラブは新たなターゲットとしてクリスタル・パレスのマルク・グエイの動向を注目している。

グエイはセルハースト・パークでの契約延長に応じる意向がなく、来夏のワールドカップ出場を視野に入れた移籍を模索しているとされる。ニューカッスルやトッテナムも関心を示しており、獲得競争は必至だ。

リバプールは今夏中にコナテとの交渉を再開する意向を示しているが、過剰な条件に屈する考えはないと伝えられている。しかし、守備の核となる選手を確保できなければ、スロット新監督のプロジェクトには早くも暗雲が立ち込めることになる。