プレミアリーグのウェストハム・ユナイテッドが今夏の移籍市場で新ゴールキーパー獲得に本腰を入れている。注目されるのはレスター・シティ所属のデンマーク代表マッツ・ハーマンセン。
2023年にレスター入りした彼は、チャンピオンシップ優勝に大きく貢献した一方で、昨季はプレミアリーグで苦戦。だが、PSR問題に直面するレスター側の財政事情もあって、移籍の可能性が高まっていると、英『talkSPORT』が報じている。
レスター・シティは財政面での収益性と持続可能性を求めるPSR(Profitability and Sustainability Rules)に違反したとして、シーズン終了後に告発を受けている。これにより、クラブは財政の健全化を急ぐ必要があり、主力選手の放出も避けられない状況に陥っている。
ハーマンセンは昨季27試合に出場し58失点、クリーンシートは1回にとどまったものの、降格チームのGKとしてはむしろ高評価を得ている。過去にはチェルシーへの関心も報じられたが、今回のウェストハムからの熱視線は彼のプレミアリーグでの再評価につながる可能性がある。
ウェストハムのGK事情とグラハム・ポッター監督の狙い
ウェストハムは長年バックアップとしてチームに貢献してきたウカシュ・ファビアンスキの退団で守護神問題が浮上。今季の正GKアルフォンス・アレオラは安定感を欠き、チームの勝ち点獲得に影響を与えている。グラハム・ポッター監督は、アレオラに真の競争相手を与えたい意向を示しており、単なる控えGK獲得ではなく明確な「ナンバーワン候補」を求めている。
単なる競争相手の獲得はアレオラへのプレッシャーを過剰にし、かえってミスを誘発する恐れもある。そのため、ウェストハムは新たな守護神としてハーマンセンをターゲットにしている可能性が高い。彼はレスターでの実績からプレミアリーグのレベルで十分通用することを証明しており、ウェストハムにとっては理想的な補強だ。
ウェストハムは昨季期待を下回る結果に終わり、ポッター監督の下でトップハーフ入りを目指す再建を進めている。そのカギとなるのが守護神の安定化だ。ハーマンセンの加入が実現すれば、アレオラとの正GK争いが熾烈になるだろう。
GKの層の厚みと質の向上は、ウェストハムの戦力アップに直結する。ハーマンセンはその中核を担う存在として期待されている。今後の移籍交渉の動向からは目が離せない。