2024-25シーズンを終え、各クラブが戦力再編に動き出す中、ボローニャに所属するコロンビア代表センターバック、ジョン・ルクミが欧州中の注目を一身に集めている。左利きのセンターバックとしては希少価値が高く、ハイライン戦術に適応できる守備者として、プレミアリーグ6クラブとセリエAの3強が争奪戦に名乗りを上げていると、英『TEAMtalk』が報じた。
イングランドからは、アストン・ヴィラとボーンマスがすでに獲得へ向けた正式なアプローチを開始。移籍金は約2400万ポンドとされているが、両クラブはこの条項よりも低い条件での交渉成立を狙っているようだ。
さらに、トッテナム、ブレントフォード、ブライトンが動向を追っており、ウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズも長らくルクミに関心を寄せ続けてきた。加えて、過去にスカウティングを行っていたマンチェスター・ユナイテッドまでもが再び動きを見せる可能性が報じられている。
ボールコントロールに優れたセンターバックを求めるプレミア勢にとって、ルクミの資質は理想的だ。ポゼッションスタイルと激しいインテンシティの融合を求める現代型の守備者像にマッチしており、プレミアでの活躍が現実味を帯びてきている。
セリエAの3強も動く…ローマ、インテル、ミランが揃って関心
ルクミへの関心はイングランドだけにとどまらない。母国イタリアでも彼の評価は非常に高く、ローマ、インテル、ACミランの3クラブが獲得に乗り出している。ローマはジャン・ピエロ・ガスペリーニ新監督の就任に伴い、守備ラインの強化を急務と見なしており、左利きCBの補強が最優先事項に挙げられている。
一方、ミラノの2クラブはルクミの3バックシステムにおける経験と、ボール運びの質に注目している。ただし、いずれのクラブもリリース条項の全額支払いには消極的で、ボローニャ側が契約残り1年という状況を踏まえて、価格を引き下げることを期待しているという。
ルクミ自身は今夏のステップアップを強く望んでいるとされており、すでに代理人を通じてボローニャに退団の意向を伝えたと報じられている。移籍先についてはイングランドが第一希望とされているが、セリエAのトップクラブでのプレーも視野に入れている。
ジョン・ルクミの現行契約は2026年6月までだが、本人はこの夏での移籍を強く希望している。ボローニャとしては、リリース条項に従って確実な利益を得るか、来年フリーで失うリスクを取るかという決断を迫られている状況だ。
次なるステージがどのクラブになるのか、ヨーロッパ中のサッカーファンが固唾を呑んで見守っている。