チェルシー、ジェイミー・バイノー=ギッテンス獲得が秒読み段階!クラブW杯開催地で最終交渉へ

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若き才能の未来を巡る争奪戦が、静かに最終局面を迎えている。チェルシーは現在、ボルシア・ドルトムントに所属する20歳のイングランド人ウインガー、ジェイミー・バイノー=ギッテンスの獲得に向けて本格的な交渉を進めており、その行方が注目を集めている。

舞台は、FIFAクラブワールドカップの開催地であるアメリカ。両クラブはこの大会に参加しており、現地で首脳陣同士が直接対話の場を持ったと報じられている。英『The Guardian』によれば、チェルシーはすでに2度にわたってオファーを提示しており、ドルトムント側は最低でも5000万ポンド(約88億円)を要求し、支払い方法にも強い関心を持っているとされる。

関係筋によれば、チェルシーとバイノー=ギッテンス個人との間ではすでに7年契約で合意に達しており、個人契約における障壁はほぼない。これはエンツォ・マレスカ監督の意向を色濃く反映した補強であり、長期スパンでチームの柱となり得るウインガーの確保を目指した動きだ。

バイノー=ギッテンスはマンチェスター・シティのアカデミーで育成された後、ドイツへと渡り、ボルシア・ドルトムントでその才能を一気に開花させた。昨季のブンデスリーガでは12ゴールを挙げ、鋭いドリブルと得点力で注目を集めたウインガーである。

彼のプレースタイルは、右利きながら左サイドから内へ切り込む攻撃的なアプローチが特徴的で、チェルシーに不足していたピースを埋める存在として最適とされる。特にミハイロ・ムドリクがドーピング問題に揺れ、ジャドン・サンチョの獲得も見送られた現在、チームは攻撃の左サイドで確かなオプションを必要としていた。

現体制下で3-5-2をベースとするニコ・コヴァチ監督の戦術にフィットできず、出場機会を減らしている背景も、移籍への意欲に拍車をかけている。

バイエルン・ミュンヘンも関心示す中、チェルシーがリードを保つ

この移籍には、ドイツ王者バイエルン・ミュンヘンも関心を寄せているとされる。だが、選手本人はプレミアリーグ復帰に前向きであり、中でもチェルシーへの加入を望んでいるとの情報が現地メディアから伝えられている。

チェルシーはバイエルンとの競争においても一歩リードしているとされ、仮にクラブワールドカップ終了までに契約が締結された場合でも、ノックアウトステージでの登録に間に合う可能性がある。ただし、FIFAの規定上、グループステージ中の新規加入選手は出場登録できない点には留意が必要となる。

また、バイノー=ギッテンスの交渉が不調に終わった場合を見越して、クラブは複数の代替候補をリストアップしている。リヨンのマリック・フォファナ、ウェストハムのモハメド・クドゥス、そしてブライトンのジョアン・ペドロといった名が挙がっており、さらにマンチェスター・ユナイテッドのアレハンドロ・ガルナチョに関しては、以前から関心が続いているとされている。

ただし、ガルナチョに関しては過去のピッチ外での行動が懸念材料とされ、クラブ内での評価が分かれている。また、ユナイテッド側は彼の放出には消極的であり、現時点での交渉進展は見られていないという。

チェルシーは長期的視点から若手有望株の確保に努めており、バイノー=ギッテンスの加入が実現すれば、今夏の最重要補強と位置付けられることは間違いない。戦術の多様化に加えて、イングランドU-21代表での実績と経験は、トップレベルでも即戦力としての働きが期待される。

チェルシーは果たして、他クラブを出し抜き、このタレントをロンドンに迎え入れることができるのか。