移籍市場の熱気が高まるなか、エヴァートンがスペインのビジャレアルに所属するフランス人FWティエルノ・バリーの獲得に強い関心を寄せている。仏『Foot Mercato』によれば、同クラブはすでに正式な接触を行っており、交渉の行方に自信を持っているという。
22歳のストライカーは、2024年夏にスイスのFCバーゼルからラ・リーガへ渡り、わずか1シーズンでその価値を急上昇させた。昨季は公式戦41 試合に出場し、19ゴール4アシストを記録。ビジャレアルでは途中出場の機会も多かったものの、限られた出番で存在感を示し、欧州中のスカウト陣を唸らせている。
さらに、現在開催中のU-21欧州選手権でもフランス代表の一員として招集され、グループステージのジョージア戦では勝負を決める決勝ゴールを叩き込むなど、クラブと代表の両面で着実に評価を積み上げている。バリー自身もこの夏のステップアップを前向きに捉えており、特にプレミアリーグでのプレーを強く望んでいると伝えている。
エヴァートンは条件面での調整に着手!4000万ユーロのリリース条項が交渉の鍵か
ティエルノ・バリーの契約には4000万ユーロの契約解除条項が含まれており、エヴァートンはこの全額の支払いには消極的だが、クラブは交渉次第で移籍金の減額も可能と見ている。ビジャレアルとしては、昨年バーゼルから1400万ユーロで獲得したばかりの選手をこのタイミングで手放すことに一定の迷いを抱えつつも、高額オファーには前向きな姿勢を見せている。
他にも複数の欧州クラブがバリーの動向を注視しているが、現時点で最も積極的なのがエヴァートンであるという。クラブ内部では、選手本人のプレミアリーグ志向を強力な後押しと捉えており、現実的なターゲットとして獲得に踏み切る構えだ。
かつてはフランスの下部リーグでプレーしていたバリーだが、持ち前のスピードと屈強なフィジカルを武器に、欧州の舞台で急成長を遂げてきた。パワーと瞬発力を兼ね備えたそのプレースタイルは、プレミアリーグとの相性も良く、イングランドでの成功を期待する声も少なくない。
現在のエヴァートンにとって、得点力と個人突破力を兼ね備えたストライカーの補強は急務となっている。ティエルノ・バリーのような逸材を早期に確保できれば、チームの戦力バランスを整えるうえでも大きな一手となるだろう。
今後の交渉次第ではあるが、選手の意志とクラブの熱意が合致すれば、この移籍は現実のものとなる可能性が高い。エヴァートンが今夏の移籍市場でどのような動きを見せるのか、そして若き才能ティエルノ・バリーがどのユニフォームに袖を通すのか、その行方に注目が集まっている。