マンチェスター・ユナイテッド、ウォーレン・ザイール・エメリ獲得を模索!

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4700万ポンドの逸材に白羽の矢…アーセナル、中盤再編の鍵を握るウォーレン・ザイール・エメリ獲得に本腰 Manchester United

2025年夏の移籍市場において、マンチェスター・ユナイテッドが注目の若手ミッドフィールダーに照準を合わせた。フランス王者パリ・サンジェルマンに所属するウォーレン・ザイール・エメリ。19歳ながら公式戦125試合に出場し、8ゴール9アシストという堂々たる成績を誇る逸材だ。

ルベン・アモリム新監督の下、中盤の再構築を急ぐユナイテッドは、退団が確定しているクリスティアン・エリクセンの穴埋めに加え、売却が噂されるカゼミーロの代替案としてもザイール・エメリをリストアップ。

英『TEAMtalk』の報道によれば、クラブはすでに選手の代理人と予備的な協議を開始しており、正式オファーの可能性も視野に入れているという。しかし、野心的なこの挑戦には、いくつもの障壁が立ちはだかっている。

若き至宝の移籍を巡る「現実的な障害」

ザイール・エメリは、ルイス・エンリケ監督率いるPSGの中盤でレギュラーを務め、昨季もリーグ・アンとチャンピオンズリーグ制覇に貢献。ヴィティーニャやファビアン・ルイス、ジョアン・ネヴェスといった実力者と肩を並べる存在となっており、クラブの長期的なビジョンにおいても中心選手と位置づけられている。

PSG側は当然ながら、彼の売却に強い難色を示している。エンリケ監督自身も慰留に動いているとされ、クラブは完全な非売品とはしていないものの、移籍金は1億ユーロを超える水準でなければ応じない姿勢だ。仮にユナイテッドがこの金額を支払うとしても、もう一つの問題が浮上する。

それが、財政面での制約だ。イングランドのPSR(収益性および持続可能性規則)が足かせとなっており、同クラブがこの高額ディールに踏み切るには、まず主力選手の放出によって資金を捻出する必要がある。現時点で移籍の実現は「非常に困難」との見方が濃厚であり、条件が大幅に緩和されない限り、すぐに動くことは難しい状況だ。

さらに、ライバルクラブの存在も見逃せない。アーセナルは今月初旬に選手の獲得可能性を調査したとされ、過去にはリヴァプールやチェルシーも関心を示したと報道されている。仮に移籍市場に出た場合、激しい争奪戦は避けられず、ユナイテッドがその中で主導権を握るには、決定的な何かが必要になる。

加えて、来季のチャンピオンズリーグ出場権を逃した点も、ユナイテッドにとっては痛手だ。ザイール・エメリのようなトップタレントにとって、欧州最高峰の舞台で戦うことは重要なファクターであり、この点でも交渉は難航するだろう。

現段階では、クラブはまずブレントフォードのブライアン・ムベウモとの契約を優先しており、ストライカーの補強も含めて、他ポジションの補強を優先していると見られる。ザイール・エメリへのアプローチが本格化するのは、夏の移籍市場が終盤に差し掛かった頃になる可能性が高い。

移籍実現の可能性を占う上で、ユナイテッドの動向だけでなく、PSG側の態度や他クラブの動き、そして何よりユナイテッドの財政再建がカギを握る。ルベン・アモリム監督がフランスの至宝を本気でオールド・トラッフォードに呼び寄せたいのであれば、これまでにない準備と決断が必要になる。