2024年夏、アストン・ヴィラからユヴェントスに移籍したブラジル代表MFドウグラス・ルイス。期待を一身に背負ってセリエAの舞台に立ったものの、負傷と監督交代が重なり、彼のイタリア挑戦はわずか1年で岐路を迎えている。
そして今、プレミアリーグへの復帰が現実味を帯び始めている。注目の移籍先として名前が浮上しているのが、かつての名門リーズ・ユナイテッドだ。伊『Calciomercato』によれば、すでに同クラブはルイスの代理人と初期段階のコンタクトを取っており、本格的な交渉に移る可能性が高まっているという。
苦悩のイタリア生活と決別か ユヴェントスでの1年を振り返る
アストン・ヴィラで主力として活躍していたルイスは、2024年夏に移籍金5000万ユーロでユヴェントスへ加入。当時は中盤の心臓としての活躍が期待されていたが、現実は厳しかった。
度重なる負傷によりピッチに立つ機会は限られ、出場時間は公式戦全体でわずか877分。ゴールやアシストといった目に見える数字はゼロに終わっている。クラブがタイトル争いを繰り広げる中、イゴール・テューダー監督の下で構想外となり、ベンチにすら入らない試合も散見された。
戦術的な不一致もあったとされ、クラブ内では売却対象としての位置づけが強まっている。実際、ユヴェントスは新シーズンに向けた再編を進める中で、構想外の選手を早期に手放すことで補強資金の確保を目指しているようだ。
そのタイミングで関心を寄せているのがリーズ・ユナイテッドだ。イングランド2部からの昇格を果たし、プレミアリーグ定着を狙うクラブにとって、プレミア経験の豊富な即戦力は不可欠。中盤の軸としてルイスに白羽の矢を立てたのは、合理的な選択に映る。
リーズが動きを加速させる可能性は十分にある。6月末は欧州クラブにとって会計年度末でもあり、選手の売却や獲得に関する取引が活発になる時期。リーズが早期に決断することができれば、ライバルクラブを出し抜く形で獲得にこぎつけるかもしれない。
一方で、ルイスには他のプレミアクラブからの関心も寄せられている。マンチェスター・ユナイテッドもこの27歳MFに興味を示しているクラブの一つとされているが、動き出しは7月1日以降と見られており、現段階ではリーズが一歩先を行っている状況。
不本意な形で終えたセリエA初年度を経て、ルイスはキャリアの再建を目指している。かつて戦ったプレミアリーグであれば、適応に時間はかからず、本来の力を取り戻すにはうってつけの舞台だろう。
リーズにとっても、ルイスの加入は中盤に厚みと経験値を加える大きな補強となる。攻守のバランスに優れたそのプレースタイルは、昇格争いを戦ううえで頼もしい存在となるはずだ。
現時点で正式なオファーはまだ提示されていないものの、交渉のステージは着実に進行している。7月1日以降の本格的な移籍市場解禁を前に、ドウグラス・ルイスの去就はこの夏の注目トピックとなっていくだろう。