アストン・ヴィラが、モロッコ人MFニール・エル・アイナウイ獲得に動く?イタリア勢との競合か

スポンサーリンク
アストン・ヴィラが、モロッコ人MFニール・エル・アイナウイ獲得に動く?イタリア勢との競合か Aston Villa

欧州サッカーの移籍市場が再び熱を帯びる季節がやってきた。すでにいくつものビッグディールが報じられる中、注目度を一気に高めているのがRCランスに所属するミッドフィルダー、ニール・エル・アイナウイだ。まだ23歳の若き才能に対し、イタリアとイングランドの複数クラブが関心を寄せており、その去就に注目が集まっている。

セリエAのユベントス、プレミアリーグのアストン・ヴィラ、そして同じくイタリアのラツィオが彼の獲得を巡って水面下で動きを見せていると、伊『CalcioMercato』が伝えている。

急成長を遂げた技巧派MF…ランスでの台頭と評価の高まり

モロッコにルーツを持つニール・エル・アイナウイは、フランス・リーグアンのRCランスで台頭した新鋭だ。2023年夏、リーグ・ドゥ(フランス2部)のナンシーから加入した際の移籍金はわずか60万ユーロ。しかし2年後の現在、その市場価値は飛躍的に上昇している。

2024-25シーズンのリーグ・アンでは24試合に出場し、ミッドフィルダーとしては異例の8ゴールを記録。守備でも攻撃でも貢献できるユーティリティ性を武器に、ランスの中盤を支える存在となっている。1アシストという数字以上に、ボールを前に運ぶドリブル、スペースを見抜く視野、そして危機察知能力が高く評価されている。

フィジカルの強さと知的なプレーを併せ持ち、派手さはなくとも勝利を引き寄せるタイプの選手。加えて、契約は2027年6月まで残っており、ランスが高額な移籍金を要求する準備があることは容易に想像できる。すでに獲得には2000万ユーロ以上のオファーが必要になるとの見方もある。

中盤の刷新を進めるユベントスは、当初サンドロ・トナーリの復帰を視野に入れていたが、ニューカッスル側のスタンスや財政的な事情もあり断念。次なる候補としてエデルソン(アタランタ)が挙がったが、価格と競争の激化が壁となっている。そうした中でニール・エル・アイナウイへの関心が現実味を帯びてきた。

一方、プレミアリーグでヨーロッパリーグ出場権を手にしたアストン・ヴィラも静かに動いている。ウナイ・エメリのもと、戦術的な柔軟性と選手層の強化を図るヴィラにとって、エネルギッシュかつ多才なエル・アイナウイの存在はピースの一つになり得る。

即戦力としての計算は難しいかもしれないが、ブバカル・カマラのバックアップ、あるいは将来的な主力候補として見ている可能性もある。

さらに、セリエAのラツィオも中盤の再構築に着手しており、クラウディオ・ロティート会長が今夏の補強に向けて動き出している。他のミッドフィルダー陣と並んで、ニール・エル・アイナウイの名前も取り沙汰されており、ランスとの交渉次第では入札合戦に発展する可能性がある。

欧州の主要クラブが競う23歳の新星。移籍市場での動きは日を追うごとに加速しており、7月中にも具体的なオファーが提示される可能性が高まっている。移籍金、選手の希望、クラブの戦略——そのすべてが交差する中で、どのクラブが最終的に彼の獲得レースを制するのだろうか。