今季限りでエヴァートンとの契約が終了するドミニク・カルバート=ルーウィンが、正式にクラブから離れることが発表された。現地時間6月29日に本人がSNSを通じて退団を表明し、翌日30日で契約が満了となる。この決断により、7月1日からはフリーエージェントとして移籍先を探すことになる。
2016年にシェフィールド・ユナイテッドから加入して以来、エヴァートンで公式戦通算213試合に出場。プレミアリーグ歴代クラブ内得点ランキングで3位につけるなど、印象的なキャリアを築いてきた。度重なる負傷に悩まされながらも、チームの屋台骨として活躍。特に2022年のクリスタル・パレス戦での劇的なゴールは、クラブを残留に導いた決定的な瞬間としてファンの記憶に刻まれている。
SNSでの投稿では、クラブとファン、チームメイト、そしてスタッフへの感謝を綴り、自身が19歳から過ごしてきた時間を「家族と過ごしたような時間」と回想。9年間の経験を糧に、新たなチャレンジを求める決断を下したと説明している。
リーズ・ユナイテッドが獲得に動くか?プレミア復帰へ重要補強の可能性
プレミアリーグ昇格を決めたリーズ・ユナイテッドが、カルバート=ルーウィン獲得に向けて動いているとの報道が浮上している。
リーズはすでにセルビア代表DFジャカ・ビヨルらを補強しており、ダニエル・ファルケ監督のもとで戦力の整備を進めている。だが、得点力不足は依然として課題であり、プレミアリーグでの実績を持つストライカーの加入は最優先事項とされている。
昨季のカルバート=ルーウィンはリーグ戦26試合で3得点2アシストにとどまったものの、プレミアリーグに精通したその経験値は、昇格組のリーズにとって計り知れない価値を持つ。
移籍金が発生しないフリーでの獲得となれば、リスクを最小限に抑えつつ、即戦力を確保できる貴重な補強だ。交渉は水面下で進んでいるとされ、近日中にも進展があるかもしれない。
一方、エヴァートンも後任探しに本腰を入れており、スペインのビジャレアルに所属するフランスU-21代表FWティエルノ・バリーを最有力候補としてリストアップ。西『Marca』によれば、ビジャレアルは放出条項に設定された4000万ユーロに近いオファーがなければ交渉に応じない構えを見せているという。
カルバート=ルーウィンには、リーズ以外にもニューカッスル、ウェストハム、さらにはマンチェスター・ユナイテッドまでもが関心を示していると報じられており、争奪戦は激化の一途をたどりそうだ。
今夏の移籍市場では、プレミアリーグ復帰を目指すクラブにとって、経験豊富なストライカーの確保が鍵となる。カルバート=ルーウィンがどのクラブで新たな章をスタートさせるのか、その動向から目が離せない。