欧州各国の移籍市場が熱を帯びる中、イングランドから注目のニュースが届いた。『Africa Foot』の報道によると、プレミアリーグのクリスタル・パレスがスタッド・ランスに所属するコートジボワール代表FWウマル・ディアキテに対して正式なオファーを提示したようだ。
スタッド・ランスは今季リーグドゥに降格しており、主力の流出は避けられない状況。そんな中で届いた1000万ユーロのオファーは、クラブの財政事情を考慮しても無視できない数字となっている。
ヨーロッパリーグを見据えた補強…クリスタル・パレスの狙いとは?
ウマル・ディアキテはアフリカ屈指の育成機関であるASECミモザ出身。RBザルツブルクでの武者修行を経て、2023年7月にスタッド・ランスへ加入した。2024-25シーズンにはリーグアンで26試合に出場し、4ゴール1アシストを記録。コートジボワール代表でも15キャップを数え、2得点を挙げている。
そんな若き逸材に目をつけたのが、今季FAカップを制したクリスタル・パレスだ。同大会の優勝により、来季のヨーロッパリーグ出場が決定。指揮官オリバー・グラスナーは、新シーズンを見据えて前線の強化を優先事項としている。
ジャン=フィリップ・マテタやエディ・エンケティアといった既存の戦力に加え、3人目のストライカーを加えることで、プレミアと欧州の両立に備える構えだ。クラブはディアキテに対して5年契約と年俸350万ユーロという好条件を提示。長期的な戦力としての期待の大きさがうかがえる。
スタッド・ランス側はジャン=ピエール・カイヨ会長がさらなる高額オファーを期待しているとされるが、クリスタル・パレスの熱意は本物だ。ウスマン・ディオマンデ(スポルティングCP)のような他のターゲットと並行して動いており、この夏の移籍戦線における積極姿勢が際立っている。
現在、クラブではエベレチ・エゼやマルク・グエイといった主力の去就も不透明であるものの、新戦力の補強によって戦力バランスを維持しながら、ヨーロッパの舞台に臨もうとしている。
スタッド・ランスが最終的にオファーを受け入れるのか、それとも駆け引きの末に更なる移籍金を引き出すのか。ウマル・ディアキテの去就は、注目すべきトピックの一つとなりそうだ。