プレミアリーグの新シーズンを前に、各クラブが次なるタレント確保に動く中、ドイツで評価を急上昇させている若手ミッドフィールダーに熱視線が注がれている。ボルシア・メンヒェングラートバッハに所属する23歳のロッコ・ライツを巡り、ウェストハム・ユナイテッドが他クラブに先駆けて交渉を進めていると、英『TEAMtalk』が報じている。
同メディアによれば、ウェストハムは既にクラブ間での初期交渉を済ませており、獲得に向けて本格的な動きを見せているという。争奪戦にはブライトンとフラムも名を連ねており、今後の展開次第では入札合戦へと発展する可能性も高い。
この夏に注目を集めているライツは、2023-24シーズンのブンデスリーガで頭角を現した逸材。シント=トロイデンへの2度目のローン移籍から復帰後、グラートバッハで37試合に出場し6ゴールを挙げた。復帰前のトップチーム出場数がわずか4試合だったことを考えれば、驚異的な成長と言える。
プレーエリアは主に守備的ミッドフィールドだが、パス精度とタックル能力の高さに加え、前線への展開力にも優れている点が評価されている。今シーズンは負傷で離脱していた期間もあって出場機会が減ったものの、28試合で2ゴール2アシストを記録している。
ライツは2024年にクラブとの契約を延長し、2028年までの長期契約を締結済み。ただし、契約には2026年夏に発動可能なリリース条項が存在しており、その金額は2000万ユーロ設定されているとされる。グラートバッハとしては、その条項が発動される前により高い評価額での売却を目指す構えで、今夏のオファーには前向きな姿勢を見せているという。
争奪戦にはプレミア勢以外にも、インテル・ミラノやRBライプツィヒといった欧州の強豪クラブも関心を示している。ただし、ライプツィヒは移籍金の高騰次第では撤退の可能性も視野に入れている模様だ。
2023年11月にはU-21ドイツ代表でデビューを果たし、今年の欧州選手権では決勝進出に貢献。大会では2アシストを記録し、1試合を除くすべての試合に出場した。クラブレベルでは2024-25シーズンも好調を維持している。
ライツ自身はメディアの取材に対して、自ら移籍を志願する姿勢は見せていないが、クラブ側は適切なオファーが届けば交渉に応じる意向を持っていると伝えられている。なお、かつてはマンチェスター・シティも彼に関心を示していたが、現在はその関心を引き下げているという。
ブンデスリーガで飛躍を遂げ、ミヒャエル・バラックの再来とまで称される23歳の中盤のタレントの未来はプレミアリーグか、あるいは別の欧州トップクラブになるのか。