プレミアリーグ王者マンチェスター・シティが、かつて1億ポンドを投じて獲得したイングランド代表MFジャック・グリーリッシュの売却を目指している。英『GiveMeSport』が伝えた内容によると、シティは “できるだけ早く” という明確な移籍期限を設け、今夏中の放出に踏み切る構えを見せている。
2021年にアストン・ヴィラから移籍したグリーリッシュは、当時イングランド人として史上最高額の移籍金を記録。そのドリブルと創造性に期待が寄せられたが、3シーズンが経過した今、その評価は必ずしも安定しているとは言い難い。負傷や戦術的フィットの問題もあり、常時スタメンを確保するには至らなかった。
1億ポンドの代償とクラブの現実
高額な移籍金を支払った選手に対し、クラブが高水準のパフォーマンスを求め続けるのは当然の流れだ。グリーリッシュにかけられた期待は大きかったが、ペップ・グアルディオラ監督の下で絶対的な存在になれなかった現実は、クラブ側の再構築を促す材料となっている。
今回の売却報道の背景には、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の対応や今後の大型補強資金の確保、さらには戦術的な再設計など、複数の要因が絡んでいると考えられている。シティが移籍市場の動きを注視しながらグリーリッシュの売却を本格化させていると報じており、今夏のマーケットで注目を集める存在になるのは間違いない。
ニューカッスル・ユナイテッドやACミラン、ナポリなどのクラブが関心を示していると言われる。これらはいずれも欧州の主要リーグで一定の地位を築くクラブであり、グリーリッシュの新天地候補として十分なポテンシャルを秘めている。
とはいえ、彼の獲得には高額な移籍金に加え、現在受け取っているとされる高額年俸に見合う資金力が必要となる。その意味で、実際に獲得に乗り出せるクラブは限られてくるかもしれない。
グリーリッシュ自身にとっても今回の決断はキャリアの大きな転換点だ。イングランド代表としての再浮上を目指す意味でも、新天地での活躍は重要になる。今後のパフォーマンス次第では、再び三本ライオンのユニフォームを身にまとう日も近いかもしれない。