モハメド・クドゥス売却で動き出すウェストハム…チェルシーの中盤デュオに照準か?

スポンサーリンク
モハメド・クドゥス売却で動き出すウェストハム…チェルシーの中盤デュオに照準か? West Ham United

今夏の移籍市場は、ウェストハム・ユナイテッドにとってターニングポイントとなりそうだ。昨季プレミアリーグで振るわなかったチームは、現チームの見直しと刷新を急務としており、その中心にはモハメド・クドゥスの名前が浮上している。

2023年の夏に加入すると、攻撃陣で抜群の存在感を放ったクドゥスには、チェルシーやニューカッスル、トッテナムなど複数クラブが興味を示しており、今夏の注目銘柄のひとりとなっている。そんな中、ウェストハムはクドゥスの売却を財政的な立て直しとチーム強化の起点とし、すでに具体的な補強候補にも目を向け始めているようだ。

中盤の切り札として、デューズバリー=ホールとチュクエメカに注目

英ジャーナリストのベン・ジェイコブス氏によれば、クドゥスが退団した場合の補強候補として、チェルシーに所属するキアナン・デューズバリー=ホールとカーニー・チュクエメカの2人がリストアップされているという。すでにチェルシー側がクドゥス獲得の一環として、このデュオを交換要員として提示していた過去もあり、両者の接点はすでに存在していたようだ。

まず即戦力として期待されるのがデューズバリー=ホールだ。昨季はプレミアリーグでの出番こそ限られたが、カップ戦を中心に計33試合に出場し、5ゴール4アシストを記録。中盤の広いエリアをカバーし、前線への推進力も兼ね備えるボックス・トゥ・ボックス型として高い評価を受けている。

レスター・シティ時代には2022-23シーズンにチャンピオンシップで12ゴール15アシストをマークし、チームの昇格に大きく貢献。肉体的な耐久性もあり、1シーズン通して安定して起用できる信頼性は、ポッター新体制のウェストハムにとって魅力的な要素となる。

年齢も26歳と脂の乗った時期に差しかかっており、ローンでの獲得が実現すれば、限られた予算の中で質の高い補強となる可能性が高い。

一方、より将来性に重きを置いたオプションとして浮上しているのがチュクエメカだ。チェルシーではなかなか出場機会を得られなかったが、後半戦にローン加入したドルトムントでは一定の評価を得た。だが、チェルシーが要求した3500万〜4000万ポンドという高額な移籍金がネックとなり、完全移籍に至っていない。

アストン・ヴィラ時代から才能を評価されてきたチュクエメカは、継続的なプレー機会さえ得られればさらなる成長が見込める逸材。20代前半という年齢も含めて、ウェストハムが長期的なスカッド構築を見据えた際に適した人材といえる。

とはいえ、2024-25シーズンに即座の立て直しを求めるクラブの現状を考えると、チュクエメカはやや時間のかかる投資型の補強であることは否めない。

グラハム・ポッター監督の下、新たな船出を迎えるウェストハムにとって、クドゥスの売却は避けられない選択肢となっている。問題は、その資金をいかに賢く使うかだ。即戦力としてのデューズバリー=ホールに賭けるのか、それとも未来のスター候補チュクエメカに投資するのか。あるいは、状況次第では両者の獲得に動く可能性も残されている。