プレミアリーグの夏の移籍市場が活気を見せる中、名門マンチェスター・ユナイテッドが攻撃陣の強化に向けて動きを活発化させている。スポルティングから就任したルベン・アモリム監督にとって、初めてのフルシーズンとなる2025-26シーズンを前に、即戦力ストライカーの獲得は最優先課題。
クラブはアストン・ヴィラに所属するオリー・ワトキンスに照準を定め、既に具体的なアプローチを開始したと、英『CaughtOffside』が報じている。
ワトキンスは2024-25シーズンのプレミアリーグで38試合全てに出場し、16ゴール8アシストを記録。プレミアリーグ通算では185試合出場75ゴールという安定感ある数字を残しており、その攻撃への貢献度は統計からも裏付けられている。
アモリム監督はワトキンスのプレースタイルが自身の戦術にフィットすると高く評価しており、ユナイテッド側は6000万ポンド超ともされる移籍金の支払いに前向きな構えを見せている。PSR(収益性および持続可能性規制)への対応が求められるアストン・ヴィラは、主力の売却を視野に入れており、移籍が現実味を帯びてきた。
一方で、ワトキンスにはアーセナルやチェルシーといった他クラブも強い関心を示しており、獲得レースは激しさを増している。特にアーセナルは2024年1月に4000万ポンドのオファーを提示していたが拒否された過去があり、今夏もストライカー補強に失敗すれば再アプローチに動く可能性がある。
ムベウモにも関心、複数ポジション補強で新体制を後押し
ユナイテッドの補強対象はワトキンスだけに留まらない。ブレントフォードのブライアン・ムベウモにも関心を寄せており、移籍に向けた交渉が水面下で進んでいる。トッテナムからのオファーを断ったとされるムベウモは、ユナイテッドからの関心に前向きな姿勢を見せているとされ、長期契約での加入も視野に入っている。
既にクラブは今夏最初の補強として、ウルヴァーハンプトンからマテウス・クーニャを獲得済み。ファンや専門家の間では、ムベウモに加えてストライカー、ミッドフィルダー、ゴールキーパーといった複数ポジションの補強をプレシーズン開始前に完了させるべきだとの意見も強い。
他クラブに交渉カードとして利用される懸念もある中で、ユナイテッドが確固たる意志を持って補強を進められるかどうかが鍵を握る。ワトキンスとムベウモ、いずれもプレミアリーグでの実績を持つ即戦力であり、彼らの加入が実現すれば、ユナイテッドの攻撃力は一気に跳ね上がるはずだ。