トッテナム主将ソン・フンミンにロサンゼルスFCが正式オファーMLS移籍に現実味?

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Tottenham Hotspur

トッテナム・ホットスパーでキャプテンを務める韓国代表FWソン・フンミンが、今夏の移籍市場で複数クラブからの関心を集めている。英『TBR Football』の報道によれば、MLSの強豪ロサンゼルスFC(LAFC)が、すでにソン・フンミンの獲得に向けて具体的な交渉をスタートさせたという。

ロンドンで絶大な人気を誇るエースは、ここに来て欧州を離れる可能性が現実味を帯び始めており、サウジ・プロリーグからの熱視線と並行して、アメリカへの移籍という新たな選択肢が浮上している。

ジルー退団で空いたDP枠、LAFCが次なる大物として狙うのは…

LAFCが本格的にソン獲得へ動いている背景には、明確な理由がある。英『TBR Football』のグレアム・ベイリー記者によると、クラブはすでに指名選手(Designated Player)枠の一つを空けており、これは先日フランスのリールへ移籍した元フランス代表FWオリヴィエ・ジルーの退団によって生まれたものだという。

MLSのルールでは、クラブごとに最大3人までDP選手を登録でき、年俸上限を超える大型契約が可能になる。現在のソン・フンミンの週給は約19万ポンドとされており、移籍金を含めた契約にはDP枠の活用が不可欠となる。

しかも、LAFCはジルー退団により2つのDP枠を保持しており、財政的にも人的にもソンを迎え入れる準備が整っている状況だ。BMOスタジアムで新たなスター誕生が現実味を帯びてきている。

一方で、ソンに対してはサウジ・プロリーグの複数クラブも熱視線を送り続けており、選手側がすでに水面下で交渉に入っているとの情報も。中東からの巨額オファーと、MLSの成長市場の魅力。どちらを選ぶかは選手のキャリア観に大きく左右されそうだ。

フランク新監督との対話が鍵に…トッテナム残留の可能性も

現時点での去就は流動的だが、トッテナム新指揮官のトーマス・フランクは、ソンの売却に柔軟な姿勢を見せている模様。フランクはソンと共に新シーズンに臨むことにも前向きで、両者はプレシーズン開始後に直接対話の場を設ける予定とされている。

昨季のソンは公式戦46試合に出場し、11ゴール12アシストと一定の結果を残した。しかし一部では、かつての爆発的な突破力や決定力に陰りが見え始めたとの声も。フランクの提唱する高強度かつ縦に速いスタイルに、32歳となったソンがフィットするかどうかも注目点となる。

クラブ初のヨーロッパリーグ優勝を果たし、キャプテンとしてトロフィーを掲げたソン。2008年のレドリー・キング以来となる「タイトルを獲得したスパーズ主将」として、その名はクラブ史に刻まれている。

現地では、今夏の移籍をもってクラブに別れを告げるべきだという声も強まっており、最高の形で花道を飾る時期に差し掛かっているとの見方もある。サウジか、アメリカか、あるいはロンドン残留か。ソン・フンミンの決断やいかに。