プレミアリーグでさらに上位フィニッシュを目指すニューカッスル・ユナイテッドにとって、今夏の移籍市場は難航している。とりわけ、補強の優先順位が高いとされる右ウィングにおいて、クラブは思うように交渉を進められていないようだ。
英『Football Insider』の報道によれば、エディ・ハウ監督は昨季キャリアベストの成績を残したジェイコブ・マーフィーがいながらも、さらなる戦力アップを視野に入れており、ノッティンガム・フォレスト所属のアンソニー・エランガと、PSVに所属するヨハン・バカヨコの両者に強い関心を示してきた。
エランガ獲得は高額な移籍金がネックに?
スウェーデン代表のエランガに対して、ニューカッスルは最大で5500万ポンドのオファーを提示したものの、フォレスト側は6000万ポンドの評価から一歩も譲る気配がない。元スカウトのミック・ブラウン氏も、クラブがその金額を守ると見ており、交渉は膠着状態に陥っている。
一方で、ニューカッスルには資金面での制約も存在しており、すでに今夏の移籍計画は狂い始めている。ジョアン・ペドロ(ブライトン)には6000万ポンドの提示を行ったが、同選手は最終的にチェルシーを選択。マンチェスター・シティからの獲得を目指すGKジェームズ・トラフォードも、未だ決着には至っていない。
このような状況下で、クラブは現実的な選択肢として、バカヨコ獲得へと舵を切り始めたようだ。
バカヨコに関しては、すでに昨年夏や今年1月にもニューカッスルが関心を示していたとされる。ピート・オローク記者は、『Inside Trackポッドキャスト』で、クラブが継続的に注視してきたターゲットであることを明かしており、契約が残り12ヶ月となった今こそ獲得のチャンスだと指摘している。
さらに、バカヨコ本人もセント・ジェームズ・パークへの移籍に前向きな姿勢を見せており、ハウ監督もそのポテンシャルを高く評価しているという。仮に獲得が実現すれば、費用対効果の高い補強として、チームの攻撃力を大きく底上げする存在となるだろう。
過去数回の移籍ウィンドウでは、右サイドの強化が課題として浮かびながらも、思うような成果を挙げられなかったニューカッスル。今夏はその流れを断ち切ることができるのか。エランガとバカヨコ、2人の動向がクラブの今後を大きく左右することになりそうだ。