昨季プレミアリーグを15位で終え、かつての栄光が遠のくマンチェスター・ユナイテッド。シーズン途中から就任したルベン・アモリム監督は、得点力不足という深刻な課題にメスを入れ、攻撃陣の再構築に向けて動き出した。注目されているのは、元エヴァートン所属のドミニク・カルバート=ルーウィンを巡る動きだ。
イングランド代表歴を持つこのストライカーに対し、ユナイテッドはすでに接触を図ったと報じられている。英『The Sun』によれば、クラブは出場試合数に応じたボーナスを含む契約を検討しており、アモリム監督自身もこの獲得に強い意欲を示しているようだ。
2016年にシェフィールド・ユナイテッドからエヴァートンへ移籍したカルバート=ルーウィンは、トフィーズで通算71ゴールを記録。最も輝いたのは2020-21シーズンで、リーグ戦16得点を挙げてユーロ2020の代表メンバーにも名を連ねた。
だが、それ以降はケガも影響し、得点数が伸び悩んでいる。昨季はわずか3ゴールに終わったものの、ユナイテッドはそのポテンシャルに依然として期待を寄せている。
クラブは今夏の補強方針として、財政面でのバランスも重視。エヴァートンとの契約が満了となったカルバート=ルーウィンをフリーで獲得できれば、「低リスク・高リターン」の理想的な補強になるという見方もある。
ホイルンド退団の可能性も!攻撃陣の大刷新が進行中
新ストライカーの獲得を狙う背景には、現有戦力への評価も影響している。2023年夏にアタランタから高額で加入したラスムス・ホイルンドは、チャンピオンズリーグでの好プレーも見られたが、プレミアリーグでは4ゴールにとどまり、ョシュア・ザークツィーと出場機会を分け合う形となった。
さらに、他の攻撃陣にも動きがある。昨季後半にアストン・ヴィラへレンタル移籍していたマーカス・ラッシュフォードにはバルセロナが関心を示しており、ジェイドン・サンチョはチェルシーから復帰したものの、今後の構想に入るかは不透明。アントニーはレアル・ベティスでのレンタル中に評価を高め、ガルナチョもヨーロッパリーグ決勝での起用法を不満視しているとされている。
アモリム監督は、この夏の移籍市場で攻撃陣に大きな変化を加える構え。数年前には考えられなかったスケールの改革が、いまオールド・トラッフォードで進行している。果たしてカルバート=ルーウィンがその一角を担うことになるのか。