アストン・ヴィラが攻撃陣の強化に向け、アタランタ所属のアデモラ・ルックマンに関心を寄せている。英『TBR Football』が報じるところによると、ヴィラはすでにルックマン側と水面下で接触しており、獲得に向けて本格的な動きを開始しているようだ。
今夏の移籍市場において、アストン・ヴィラはウインガーの補強を優先事項としており、レオン・ベイリーの放出も視野に入れる中で、左右どちらのサイドでもプレーできるルックマンは理想的なターゲットと見られている。
ルックマンは2023-24シーズン、アタランタのヨーロッパリーグ制覇に大きく貢献したことで、一気に脚光を浴びた。決勝ではレバークーゼンを相手にハットトリックを達成し、イタリア勢として初となる同大会制覇の立役者となった。
その活躍から一転、昨季は怪我の影響もあり、リーグ戦では出場数が限られたものの、公式戦8ゴール4アシストを記録。依然として存在感は健在で、ビッグゲームでの勝負強さと高い決定力を武器に、プレミアリーグ復帰の可能性が再び浮上している。
ナイジェリア代表としてもアフリカネイションズカップ準優勝に貢献し、代表戦でも安定したパフォーマンスを披露。『Transfermarkt』によると、その市場価値は現在も約6000万ポンドにまで上昇している。
アストン・ヴィラにとって、攻撃の幅を広げる存在としてこれ以上ない即戦力候補だ。チャールトンの下部組織出身で、エバートンやレスター、フルハムなど複数のプレミアリーグクラブを経験しており、イングランドの舞台にも不安はない。
熾烈な競争とアストン・ヴィラの本気度
ただし、獲得競争は熾烈を極めている。アトレティコ・マドリード、ニューカッスル、トッテナム、アーセナルといったクラブが関心を寄せており、特にアーセナルは新スポーツディレクターのアンドレア・ベルタがルックマンの代理人と頻繁に接触しているとも言われる。
アストン・ヴィラは今季、チャンピオンズリーグ出場権を逃したものの、ヨーロッパリーグへの切符は確保。欧州の舞台で戦う準備を進めている一方で、クラブはファイナンシャル・フェアプレーの制約も抱えており、資金調達や人件費の調整が求められる立場だ。
ウナイ・エメリとスポーツディレクターのモンチは、今夏の移籍市場で効率的かつ即効性のある補強を目指しており、ルックマンはその最重要ターゲットの一人とされている。
欧州で実績を残したスピードスターを迎え入れられるかどうかは、アストン・ヴィラの補強戦略において今夏最大の焦点となるだろう。