プレミアリーグの名門、マンチェスター・ユナイテッドが新時代の中盤構築に向けて動き出している。ラ・リーガで躍動するバレンシア所属の若手ミッドフィルダー、ハビ・ゲラに対し、ユナイテッドが獲得に向けて本格的なアプローチを開始したと、伊『Calciomercato』のダニエレ・ロンゴ記者が伝えた。
この動きは、今夏から新たに指揮を執るルベン・アモリム監督のもとで再建を図るクラブの意志を如実に表している。昨季、リーグ戦で精彩を欠いたユナイテッドにとって、中盤の刷新は長らくの課題であり、今夏の移籍市場ではその解決に向けた積極的な補強が期待されていた。
経験値と将来性を兼ね備えた22歳MFハビ・ゲラの魅力とは
ハビ・ゲラは現在22歳ながら、既にラ・リーガ通算82試合に出場。バレンシアの中心選手として台頭しており、昨季もリーグ戦36試合に出場し、チームの中位フィニッシュに大きく貢献した。カルロス・コルベラン監督の下で不可欠な役割を担い、攻守両面でのインパクトを残した。
中盤におけるインテンシティとパスセンス、そしてプレッシャー下でも冷静な判断ができる落ち着きは、ユナイテッドが現在求める資質と一致しており、若手でありながらすでに即戦力として計算できる存在だ。
クリスティアン・エリクセンの退団、そしてカゼミーロの年齢的衰えを踏まえると、中盤の刷新と世代交代は避けて通れない課題だった。先に加入が決まったマテウス・クーニャやディエゴ・レオンといった選手たちも注目される中で、ゲラのように実績を積んだ若手の存在はチームの骨格を支える上で極めて重要となる。
なお、ゲラには8,700万ポンドの契約解除条項が設定されているが、ユナイテッドが支払う実際の移籍金はこれを大きく下回る可能性もあると報じられている。金銭的な交渉が今後の焦点となるだろう。
アモリム監督はスポルティング時代から若手育成に定評があり、クラブもまた将来的な投資としての意味合いを含めてこの移籍に前向きな姿勢を見せているとされる。
果たしてハビ・ゲラは、オールド・トラッフォードの新たな心臓としてイングランドに渡るのだろうか。