2023年にライプツィヒからチェルシーへ加入したフランス代表FWクリストファー・エンクンクだが、わずか2年の在籍で再び移籍の可能性が浮上している。ドイツの名門バイエルン・ミュンヘンが同選手に強い関心を寄せており、今夏のマーケットで争奪戦が本格化しそうだ。
移籍金5200万ポンドで加入したエンクンクは、チェルシーで公式戦60試合に出場し18ゴールという数字を残している。しかし、その実力を発揮し切れたとは言い難く、怪我やチーム事情の影響もあり、スタメンに定着することはできなかった。
チェルシーは今夏、ブライトンからジョアン・ペドロを6000万ポンドで獲得済みであり、攻撃陣の整理は必至。放出候補に挙がっているエンクンクには、以前からバイエルンが注目しており、英『talkSPORT』は、ドイツ復帰を本人も強く望んでいると伝えている。
さらに、バイエルンはフロリアン・ヴィルツやニコ・ウィリアムズの獲得に失敗した影響で、新たなアタッカーを必要としており、複数のターゲットの中でエンクンクが浮上してきた。ルイス・ディアスやマーカス・ラッシュフォードの名も挙がったが、チェルシーとの交渉が進展すれば、ドイツ復帰の可能性は一気に高まるだろう。
なお、両クラブ間ではかつて、マティス・テルとのトレード話も浮上していたが、テルはすでにトッテナムへ完全移籍しており、現時点でその案は存在していないという。
サウジアラビアの動きとチェルシーの人員整理計画
一方で、サウジアラビアのクラブ、アル・カーディシーヤがエンクンク獲得に動いているとも報じられており、選手側へ正式な打診を行った模様。ただし、本人はヨーロッパでのキャリア継続を望んでおり、高額オファーにも関わらず移籍に慎重な姿勢を見せている。
チェルシーはエンツォ・マレスカ監督の下、スカッドの大規模な入れ替えを進めており、エンクンクの放出もその一環とされている。ノニ・マドゥエケ、アクセル・ディサシ、カーニー・チュクエメカら複数の選手も放出候補となっている。
すでにケパ・アリサバラガ(アーセナル)、バシール・ハンフリーズ(バーンリー)、マーカス・ベッティネッリ(マンチェスター・シティ)、ルーカス・ベルグストロム(契約満了)といった選手がクラブを去っており、今後も退団者が続く可能性が高い。
クラブがエンクンクをおよそ6000万ポンドで売却する意向を持っていることは以前から伝えられており、この数字が成立ラインになると見られている。今夏の移籍実現に向けて状況は整いつつある。