ニューカッスル・ユナイテッドに所属するジョー・ウィロックが、今夏の移籍市場でクラブを離れる可能性が高まっている。25歳のイングランド人ミッドフィルダーは、昨季に度重なる負傷に苦しみ、思うような出場機会を得られず、将来的なキャリアを見つめ直す重要なタイミングを迎えている。
2024-25シーズンのプレミアリーグでは先発出場がわずか11試合にとどまり、3ゴール2アシストという成績に終わった。中盤の競争が激化する中、エディ・ハウ監督の下で安定した役割をつかむには至らず、新天地を求める動きが加速している。
クラブ側がウィロックの売却を検討する背景には、プレミアリーグが定める収益性と持続可能性の規則(Profit and Sustainability Rules)への対応と、資金確保の必要性がある。ニューカッスルはノッティンガム・フォレストFWアンソニー・エランガに続き戦力確保を目指しており、その一環として放出リストの整理が急がれている。
ウィロックは2027年まで契約を残しているものの、現状の立ち位置では構想外と見なされつつあり、市場価値が高いうちに売却するという判断も合理的。 英『CaughtOffside』によれば、市場価値はおよそ2200万ポンドと推定されており、プレミアリーグでの経験と技術力を考えれば妥当な評価とされている。
フルハムやクリスタル・パレス、複数クラブが関心
ウィロックの去就には、複数のプレミアリーグクラブが注目している。中でもフルハムは、マルコ・シウバ体制の下で欧州カップ戦出場権を狙っており、エネルギッシュな中盤の補強が急務とされる。ウィロックの運動量や攻守の切り替えに優れたプレースタイルは、システムへの適応性が高いと評価されている。
クリスタル・パレスも、エベレチ・エゼの移籍の可能性を見越して後釜候補を模索しており、その一人としてウィロックの名前が挙がっている。中盤にさらなるクオリティを加える存在として、高く評価されているようだ。
さらに、昇格組のリーズ・ユナイテッドやグラハム・ポッター監督が率いるウェストハムも関心を寄せている。リーズにとってはプレミアリーグでの残留争いを有利に進めるための即戦力が必要であり、ウィロックのような経験豊富な選手は貴重な存在。ウェストハムにとっても、中盤に厚みを加える人材として彼の万能性に魅力を感じている。
今夏の移籍が成立すれば、ウィロックにとっては再スタートとなる。怪我に悩まされた期間を乗り越え、再び本来のパフォーマンスを発揮する場を手にできるか。