今夏の移籍市場で注目を集めるセンターバック、ナイフ・アゲルドの争奪戦が新たな局面を迎えている。ウェストハム・ユナイテッドに所属するモロッコ代表DFを巡って、これまでにマルセイユやACミラン、ASローマといった名門クラブの関心が報じられていたが、ここに来てサンダーランドが電撃参戦したと、仏『Foot Mercato』が伝えている。
サンダーランドは昨季チャンピオンシップのプレーオフを勝ち抜き、2025-26シーズンからプレミアリーグ昇格を手に入れた。その一環として、経験豊富な29歳のセンターバックに白羽の矢を立てたようだ。
一方、マルセイユはロベルト・デ・ゼルビ新監督の下で守備陣の再編を進めており、シャンセル・ムベンバやルイス・フェリペの退団によってセンターバックの層が手薄に。ファクンド・メディナとコンラッド・イーガン=ライリーの獲得は既に決まっているものの、アゲルドのような即戦力の補強も並行して進めている。
また、ACミランやASローマもアゲルドの動向を注視しており、ウェストハムに対して移籍条件の問い合わせを行う可能性がある。セリエAの名門クラブ同士が同選手を巡って競合すれば、アゲルドの市場価値が一段と高まることは避けられない。
レアル・ソシエダも残留を熱望!本人の決断が注目される
アゲルドは昨季はレアル・ソシエダにレンタル移籍していた経緯もあり、スペインのクラブも引き続きその去就を注視。ソシエダは正式な買取に向けて動く構えで、本人も馴染みのある環境でのプレー続行に前向きな姿勢を見せているとの報道もある。
一方で、ウェストハムとの契約は2027年まで残っており、クラブとしても簡単に放出する意向はないと見られる。加えて、プレミアリーグの他クラブからの問い合わせもあるとされており、アゲルドの去就には依然として不透明な部分が多い。
空中戦の強さとカバーリング能力を兼ね備えるアゲルドは、どのクラブにとっても心強い戦力となり得る。特にマルセイユの戦術においては後方からのビルドアップ能力が重要視されており、左利きのセンターバックとして重宝される存在だ。
サンダーランドのような残留を目指すクラブにとっては、アゲルド級の実力者を獲得できればチーム全体のクオリティを一気に引き上げることができる。だが、競合クラブの顔ぶれを見れば、その実現は簡単ではない。
果たしてウェストハム退団が迫るアゲルドは来季、どのクラブでプレーすることになるのか。