イタリアの名門ASローマが、ブライトンに所属するアイルランド代表FWエヴァン・ファーガソンに照準を定めている。ジアンルカ・ディ・マルツィオ氏の報道によれば、ローマはすでにブライトンに対して接触を開始しており、クラブ側もセリエAへのローン移籍を承認済みだという。
ファーガソン自身もローマからの関心を把握しており、現在は移籍の可能性を前向きに検討中とのこと。20歳の若さながらプレミアリーグで60試合出場13ゴールという実績を残してきた逸材が、新天地で再起を図るシナリオが現実味を帯びてきた。
攻撃陣強化を狙うローマ!アルテム・ドフビクとの競争が鍵に
ローマの補強戦略の中心にあるのは、攻撃陣の競争力アップだ。ファブリツィオ・ロマーノ氏によると、ファーガソンの獲得は、アルテム・ドフビクの控えではなく、健全なライバルとしての起用を見据えたもの。戦術的な柔軟性を持たせるための一手として評価が進んでいる。
ただし、彼を取り巻く状況は一枚岩ではない。2024-25シーズンにはウェストハム・ユナイテッドへのレンタル移籍を経験するもキャリアは好転せず、プレミアリーグやFAカップで23試合に出場するも、わずか1ゴールに終わっている。
10代でプレミアリーグの舞台に立ち、18歳にしてハットトリックを記録したストライカーは、英国人選手として18歳以下で10ゴール以上に関与した数少ない存在。その中には元アーセナルのセスク・ファブレガスも名を連ねており、いかにファーガソンが若年層の中で際立った才能を持つかがうかがえる。
今夏の移籍市場では、アタランタもマテオ・レテギの後釜としてファーガソンに注目しているとされ、争奪戦の様相を呈している。さらに、RCランス所属のニール・エル・アイナウイにも関心を寄せるローマの動きは活発で、その背景にはジャン・ピエロ・ガスペリーニ氏との関係性もささやかれている。
ファーガソンがローマで新たなキャリアを築くかどうかは、今後の数週間で明らかになる。いずれにしても、プレミアでの実績と若さを兼ね備えたこのストライカーがセリエAに新風を吹き込む存在となるかどうか、記憶に留めておきたい。