トルコの名門クラブ、トラブゾンスポルがこの夏の移籍市場で野心的なターゲットを設定している。スーペル・リグでの上位進出、そして欧州大会での好成績を目指す中、クラブは守備と中盤の補強を最優先事項に掲げて動きを本格化させている。
トルコメディア『Fotomac』などの報道によれば、トラブゾンスポルはこれまで狙っていたクリストファー・ウーの獲得に失敗。代替案として、マンチェスター・ユナイテッドを退団したスウェーデン代表DFビクトル・リンデロフに関心を寄せている。
30歳のリンデロフは、プレミアリーグの舞台で8シーズンを過ごし、ヨーロッパリーグを含めた国際舞台での経験も豊富。昨季はプレミアリーグでの出場が限られたものの、欧州カップ戦では6試合に出場しており、一定のコンディションと実力を維持していることを証明している。
187cmの高さを活かした空中戦、右・左どちらのセンターバックでも機能できる柔軟性、さらにはサイドバックもこなすユーティリティ性は、トルコリーグでの活躍にも期待が持てるポイントだ。スウェーデン代表としてはこれまで71試合に出場しており、その豊富な国際経験はクラブにとって大きな戦力になる。
クラブ関係者によると、トラブゾンスポルは近日中にリンデロフの代理人サイドと接触する予定。現在、ヨーロッパの複数クラブも彼の獲得に興味を示しており、獲得に向けては移籍金や年俸の面でもシビアな交渉が求められそうだ。
中盤にはチェコの若き才能ルカス・ツェルブも浮上
守備の整備と並行して、中盤にもフレッシュな力を求める動きが見られる。トルコ国内メディアの情報によれば、ヴィクトリア・プルゼニに所属するチェコ人MFルーカス・チェルフの名前がトラブゾンスポルの候補に挙がっている。
24歳のチェルフは、セントラルMFと守備的MFの両方でプレー可能なバランス型の選手。中盤の複数ポジションで柔軟に起用できる点が評価されており、試合展開に応じて戦術的オプションを増やすことができる。現在はイングランドのノリッジ・シティやベルギーのヘントなども関心を寄せており、獲得レースは熾烈な様相を呈している。
チェルフ自身はこれまでチェコ国内で着実に経験を積み、技術力と守備力を兼ね備えた選手として評価を高めてきた。トラブゾンスポルにとっては、中盤の運動量とインテンシティを補強するうえで理想的な存在になり得る。
クラブはこの夏、守備と中盤の両輪に即戦力を加えることで、より競争力のあるスカッド編成を進めようとしている。現時点で獲得が確定した選手はいないものの、今後数週間のうちに移籍市場での動きが本格化する可能性は高い。