ギェケレシュ、アーセナル移籍交渉が難航…スポルティングの強硬姿勢に決裂の可能性も?

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ギェケレシュ再浮上…マンチェスター・ユナイテッド、攻撃陣完成へ向けたラストピース獲得なるか? Arsenal

今夏の移籍市場で注目を集めているストライカー、ヴィクトル・ギェケレシュ。アーセナルとスポルティングCPの間で続いていた移籍交渉が、いよいよ決裂の瀬戸際にあるとポルトガル紙『A BOLA』が伝えている。

アーセナルはスウェーデン代表FWの獲得に向けて条件を引き上げてきたが、スポルティングの要求は一貫しており、進展の兆しが見られない。ギェケレシュ自身も強い移籍希望を抱えており、事態は一層深刻さを増している。

最大の障壁となっているのが、スポルティングが求める移籍金。要求額は総額8000万ユーロで、うち7000万ユーロが固定、1000万ユーロが出来高という構成。しかしクラブ側は「1セントたりとも譲らない」とし、柔軟な姿勢を見せる気配はない。

一方、アーセナルは6500万ユーロの固定額に加え、1500万ユーロの出来高という新たなオファーを提示。しかし、スポルティング側はこれを即座に拒否。交渉の場に立っていたアンドレア・ベルタ氏は、先週末にリスボンでの会談を終えたものの、進展なしで帰国しており、それ以降アーセナルからの連絡も止まっているという。

同紙によれば、アーセナルは当初さらなる条件改善を検討していたものの、現在は撤退も視野に入れている段階に突入。ベルタ氏もスポルティングの強硬姿勢に失望しており、クラブ内では限界が近いとの声が高まっているようだ。

ギェケレシュも抗議の姿勢、クラブへの不信感が表面化

注目すべきは、選手自身の態度だ。アーセナルでのプレーを強く望むギェケレシュは、明日アルコシェテで予定されているスポルティングのプレシーズン合宿への参加を拒否する構えを見せている。

また、同選手はアーセナルが用意した5年契約・年俸830万ユーロという条件に対し、うち200万ユーロを自ら放棄しても構わないとの姿勢を示しており、ロンドン行きへの強い執念が浮き彫りとなっている。

さらに、ギェケレシュの代理人であるハサン・チェティンカヤ氏は、前スポルティングSDのウーゴ・ヴィアナ氏(現マンチェスター・シティ)が昨年夏に「6000万〜7000万ユーロで今夏の移籍が可能」と保証していたと主張。昨年、選手がもう1年の残留を受け入れた背景には、そうした信頼関係があったという。

だが、現在のクラブの対応はその保証を裏切る形になっており、選手とクラブの間に深い溝が生まれている。

6月中旬にはすでに最初の打診が行われており、今回の交渉は第2ラウンドに相当する。しかし、当時提示された5500万ユーロ+出来高1000万ユーロの条件も不十分としてはねつけられており、今回も同じ結果に終わりつつある。

交渉が進まぬ中、アーセナルはギェケレシュ獲得に見切りをつけ、新たなターゲットへと切り替える可能性も否定できない。スポルティングの強気な態度と、ギェケレシュの強い意志、そしてアーセナルの限界点が複雑に絡み合い、交渉はまさに綱渡りの様相を呈している。