2025年夏の移籍市場で、プレミアリーグ王者リヴァプールが再び積極的な動きを見せている。今回のターゲットは、アイントラハト・フランクフルトに所属する23歳のフランス人ストライカー、ウーゴ・エキティケ。
英『GIVEMESPORT』によると、リヴァプールはすでに初期交渉に向けた準備を整えており、アルン・スロット監督の下、さらなる攻撃陣の強化に向けた重要な一手として位置付けているそうだ。
ただし、この取引が現実のものとなるためには、現フォワードのダーウィン・ヌニェスの売却が不可欠だとされており、財政的なバランスの観点からも簡単な交渉にはならない可能性が高い。
ウーゴ・エキティケは、2024/25シーズンのヨーロッパリーグにおいて、203分ごとに1ゴールという結果を残しており、スロット監督にとっても魅力的な決定率を備える。得点力に加え、ライン間を破る動きやポストプレーにおいても評価が高く、現在のリヴァプール攻撃陣における不確実性を埋める存在として注目されている。
しかし、障壁も多い。フランクフルトは8600万ポンドという高額な移籍金を設定しており、現時点での譲歩は一切ない。エキティケには4年の契約が残されており、週給はボーナス込みで8万ポンド以上。売却の必要性がないフランクフルトにとって、リヴァプールが提示する条件が満たされない限り、交渉成立は見込めない状況が続く。
ヌニェス放出が交渉の鍵？ライバルクラブの動向にも注目
リヴァプールは既にフローリアン・ヴィルツ（バイエル・レバークーゼン）、ミロシュ・ケルケズ（ボーンマス）、ジェレミー・フリンポン（バイエル・レバークーゼン）らを獲得しており、さらなる補強のためには高額選手の放出が必須となる。その筆頭候補がヌニェスだ。
また、エキティケにはニューカッスルやチェルシー、さらにサウジアラビアのアル・ヒラルやアル・カーディシーヤといったクラブも関心を寄せており、競争は激しさを増している。
ただし、マンチェスター・ユナイテッドやアーセナルといった他の強豪は、現時点でフランクフルトが求めるような本格的なオファーを準備していないとされ、リヴァプールにとっては交渉を優位に進める可能性も残されている。
今回の補強の背景には、サポーターにとって忘れられない出来事もある。先日、28歳のディオゴ・ジョッタが交通事故によりこの世を去り、クラブとファンは深い悲しみに包まれた。チームの再構築とともに、ジョッタの思いを背負いながら、スロット監督率いる新体制は再び栄光を目指して進み続ける。
エキティケの獲得は、プレミアリーグ連覇に向けた鍵を握る一手となるかもしれない。高額移籍と主力放出という難題を前に、リバプールがどのような決断を下すのか。