プレミア勢がタイラー・ディブリングに熱視線!サウサンプトンが移籍金を大幅引き下げか

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Manchester United

イングランド南部のクラブで、アカデミー育成に定評のあるサウサンプトン。そんなクラブで育った19歳の攻撃的MFタイラー・ディブリングに、プレミアリーグの複数クラブの視線が突き刺さっている。

昨季トップチームで低迷し、わずか2勝と不甲斐ない戦いに終始。トップリーグから降格し、来季からはチャンピオンシップに舞台を移すサウサンプトンだが、ディブリングの才能はプレミアのスカウトたちにとって見過ごせない存在だった。

当初1億ポンドとも報じられた移籍金は現実的な水準にまで下がり、獲得レースが一気に現実味を帯びてきている。ドイツメディア『Sky Germany』によれば、現在の評価額は5500万ユーロから6500万ユーロ。この情報は英『The Telegraph』が最初に伝えた1億ポンドという額と比べても、クラブにとっても買い手にとっても実現可能なラインに近づいたと言える。

現時点で獲得に強い関心を寄せているのは、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム、ノッティンガム・フォレスト、そしてウェストハムの4クラブ。加えて、ドイツのバイエルン・ミュンヘン、ポルトガルのポルトといった欧州の名門も注目しているが、具体的なオファーはまだ提示されていないとされる。

潜在能力は折り紙付き…「見た中で最も才能のある選手」

ラッセル・マーティン前監督が「これまで見た中で、そして共に働いた中で最も才能のある選手」と評価するタイラー・ディブリングは、左利きの攻撃的MFとしてプレーの幅が広い。ワイドの位置からインサイドに切り込むだけでなく、プレシーズンでは偽9番の役割も果たし、万能性の高さを証明している。

マーティン前監督は彼を、ノリッジ時代のジェームズ・マディソンと比較しながら、将来的にはイングランド代表で長く主力を担う存在になると語っている。実際、U-21イングランド代表にもすでに選出され、同年代の中でも抜きん出た存在感を放っている。

また、ウェストハムの元テクニカルディレクター、ティム・シュタイドテン氏も、彼のストリートサッカー的メンタリティや方向転換と再加速の鋭さ、さらにファーストタッチのうまさを高く評価している。強靭なフィジカルとスピード、両足のキック精度まで兼ね備えており、年齢以上の完成度を見せつけているのは確かだ。

一方で、本人はクラブ愛を隠していない。8歳から過ごしてきたサウサンプトンへの思いを口にし、「移籍は考えていない。毎日トレーニングをし、チームに集中している」と語っている。ウィル・スティル新監督も「彼はまだここにいて、移籍に近づいているわけではない」と発言。クラブと選手の間で信頼関係が築かれていることがうかがえる。

43試合出場で4得点という数字はまだ目立たないかもしれないが、そのうち33試合はプレミアリーグでの経験。19歳という年齢を考えれば、非常に価値のある実績だ。

現時点では移籍が確定しているわけではないが、今後プレミアリーグ各クラブが提示するオファー次第では、サウサンプトン側の態度も変わってくる可能性は否めない。

よりハイレベルのキャリアを求めてステップアップを選ぶのか、それとも昇格を目指してもう1シーズンクラブに留まるのか。いずれにせよ、ディブリングの動向はこの夏の移籍市場の注目トピックの一つと言って過言ではない。