トッテナム・ホットスパーが、ブラジルの強豪フルミネンセに所属するコロンビア代表ウィンガー、ジョン・アリアスの獲得に本腰を入れている。クラブワールドカップでの活躍を機に欧州クラブの注目を集めたこの27歳のアタッカーに、北ロンドンのクラブが最も熱心な関心を寄せていると、スペイン紙『Fichajes』が報じた。
2021年にフルミネンセへ加入したアリアスは、右サイドを主戦場としながらも攻撃陣のあらゆるポジションをこなす器用さを持つ。スピードに優れ、攻撃における創造性と決定力を兼ね備えた彼は、今季すでに4得点13アシストと17のゴール関与を記録。クラブワールドカップでは準決勝でチェルシーを相手に2得点を挙げるなど、堂々たるパフォーマンスで世界のスカウト陣の注目を浴びた。
ブラジルのレジェンド、カカも「極めて危険な選手」と評しており、その能力の高さは折り紙付き。フィジカル面でもプレミアリーグに適応できると評価されている。
プレミア挑戦へ前進、トッテナムが移籍交渉を本格化か
トッテナムがアリアスに求めているのは、攻撃ユニットのさらなる強化だ。昨季、リーグ中位に沈んだ彼らにとって、前線のクオリティと層の厚みは重要な課題の一つ。スポーティングディレクター陣はすでに数週間にわたりアリアスに関するスカウティングを実施しており、具体的なオファーの準備も進めている。
選手本人も以前から欧州でのプレーに強い憧れを抱いており、今回の関心には前向きな姿勢を見せている。フルミネンセとの契約は2028年まで残されているものの、クラブ側も2,500万ユーロ前後のオファーが届けば交渉に応じる可能性が高いとみられる。
一方、トッテナムはペドロ・ポロの売却を検討しており、その移籍金は6,000万〜6,500万ユーロに達する可能性も報じられている。財政的な余裕がある今夏のマーケットで、アリアス獲得は現実味を帯びてきた。
さらに同クラブは、アヤックスからウェストハム・ユナイテッドに移籍後評価を高めたモハメド・クドゥスの獲得にも迫っているとされ、両者が加われば前線の陣容は大きく刷新されることになる。
ジョン・アリアスが欧州のトップリーグへ羽ばたく日は近いのか。フルミネンセは引き留めを試みる構えだが、選手のキャリア志向とクラブの財政状況を踏まえれば、この夏の移籍は十分に現実的な選択肢となりうる。