クロアチア2部のNKクストシヤ・ザグレブに所属するロドルフォ・アロコが、今夏の移籍市場で一躍注目の的となっている。18歳の若きベナン代表MFは、アストン・ヴィラやブライトンをはじめ、セビージャやRBライプツィヒといった欧州各国の有力クラブから関心を集めており、その評価額はおよそ475万ポンドとされていると、英『Daily Mail』が報じた。
今シーズン2月にクストシヤ・ザグレブに加入して以降、短期間で目覚ましい成長を遂げたアロコは、先月のモロッコ戦でベナンA代表デビューも果たした。驚異的なスピードとフィジカルを武器に、攻撃的ミッドフィールダーとして存在感を示している。
これまでU20代表としても頭角を現してきた彼は、欧州各地のスカウトが注視する存在となっており、プレミアリーグでのプレーを現実のものとする日は遠くなさそうだ。
若き逸材を生み出すクストシヤ・ザグレブの育成システム
アロコが現在所属するNKクストシヤ・ザグレブは、クロアチア・ザグレブに拠点を置くクラブでありながら、欧州屈指の育成型クラブとして知られている。近年も多くの才能を輩出しており、18歳のロブロ・チェルフィはバルセロナへ、ディノ・クラピヤはRBレッドブルへと、それぞれ移籍を果たした。
MLSのシャーロットFCには、16歳のレオ・バルトロヴィッチと18歳のバイエ・クリバリを売却。後者については、150万ポンドに加えて25%の再売却益を得る契約が結ばれており、クラブの巧みな交渉力も話題となっている。
こうした成功例に続くのが、今まさに飛躍を遂げつつあるアロコだ。欧州での経験が浅い選手でありながら、すでに国際舞台で実績を積み始めている点は、彼の適応力とポテンシャルの高さを物語っている。
プレースタイルはシンプルかつダイナミック。切れ味鋭いドリブルと強烈なフィジカルコンタクト、そして豊富な運動量で中盤を支配する姿は、プレミアリーグのスタイルにもフィットする。
アストン・ヴィラのウナイ・エメリ監督は、将来的な攻撃の柱としてアロコをリストアップしており、チーム内で台頭するモーガン・ロジャースらとともに、新たな攻撃陣の構築を見据えているとされる。
一方のブライトンも、これまでの実績通り、若き才能に投資し育て上げる方針を貫いており、アロコのような選手を見逃すはずがない。
移籍金は決して高額ではない。国際経験を持つ18歳にしては、むしろ手頃な投資先とも言える金額設定だ。どのクラブがこの才能の原石を射止めるのか、今後の展開から目が離せない。