ラ・マシア育ち。21歳のバルセロナの守備的MFマルク・カサドは、今季もバルサBでキャプテンを務め、プレー強度と戦術理解力の高さから欧州ビッグクラブのスカウト陣を魅了し続けている。
そんな中、プレミアリーグの複数クラブがカサド獲得に向けて動きを見せ始めた。英『CaughtOffside』によれば、アーセナル、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドの3クラブが有力な候補として浮上。
バルセロナ側も放出には慎重な構えを見せているが、財政的な事情から約5000万ユーロ程度のオファーがあれば売却を検討する可能性があるそうだ。
中盤強化を狙う3クラブの思惑
チェルシーにとってカサドは、中盤の強度を補う存在として理想的なターゲットだ。ロメオ・ラヴィアが思うようなインパクトを残せず、エンソ・フェルナンデスやカイセドとのバランスを取る守備的ピースが求められている。そうした背景からも、若く成長余地のあるカサドへの関心は理にかなっていると言える。
一方、マンチェスター・ユナイテッドでは昨夏に加入したマヌエル・ウガルテのパフォーマンスが不安定で、ルーベン・アモリム監督は中盤の見直しを図っているとされる。
カサドは守備専任型のMFとして、カゼミーロの後継者にもなり得る選手。現時点で具体的な交渉は報じられていないものの、今後の展開次第では動きが出る可能性は高い。
また、アーセナルも水面下でカサドに対する問い合わせを行ったとされている。スビメンディやノアゴールを獲得し中盤の厚みを増したアルテタのチームだが、さらなる層の強化や将来を見据えた戦略的補強として若手のタレントに目を向ける姿勢は変わらない。
バルセロナはカサドとの契約に1億ユーロのリリース条項を設定しているものの、現実的な売却ラインは5000万ユーロ前後。この金額を満たすクラブが現れれば、若きカンテラーノは今夏にも新天地を求めることになるかもしれない。
今後数週間で状況は大きく動く可能性があり、プレミアリーグのトップクラブがどう出るのか注目が集まる。いずれにしても、マルク・カサドの名前はこの夏の移籍市場で決して見逃せない存在となりそうだ。