イタリア・セリエAの名門ユヴェントスが、プレミアリーグのウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズに所属するブラジル人ミッドフィールダー、アンドレの動向に熱視線を送っている。
イタリアメディア『Sky Sport Italia』の最新報道によれば、今夏の中盤再編に向けたターゲットの一人として、同選手の名前が挙がっているようだ。
現在23歳のアンドレは、昨年夏にブラジルのフルミネンセからウルブスへと加入。移籍金は2200万ユーロとされている。プレミアリーグ初挑戦となったシーズンではリーグ戦33試合に出場し、フィジカルと技術を兼ね備えたプレーで高い評価を獲得。すでにブラジル代表として12キャップを記録しており、ヨーロッパの複数クラブからも注目されている。
ユヴェントスは今季から新指揮官イゴール・トゥドールを迎え、中盤の大幅な再編を構想中とされる。アンドレの名前がその計画の一部に浮上したことは、中盤の顔ぶれが大きく変わる可能性を示唆している。
移籍成立の条件はドグラス・ルイスの放出次第
ただし、ユヴェントスが本格的にアンドレ獲得へと動くためには、ある前提条件が存在する。それは昨夏アストン・ヴィラから5000万ユーロで加入したドウグラス・ルイスの売却だ。
ドウグラス・ルイスは高額な移籍金に見合うパフォーマンスを示せず、クラブ内では失敗した補強と見なされているという。そのため、彼の放出によって得られる移籍金とサラリー削減が、アンドレ獲得の資金源となる見込み。
興味深いのは、アンドレのプレースタイルがドグラス・ルイスにある程度似通っているとされており、ユヴェントスが彼を事実上の“後継者”と見なしている可能性がある点。年齢的にも若く、成長の伸びしろが大きいアンドレは、長期的な戦力として期待できる存在だろう。
なお、ウルブス側はアンドレの売却に対して約3000万ユーロ以上を求めているとされており、1年前の投資額を大きく上回るリターンを狙っている。移籍市場におけるブラジル人MFの価値の高騰は続いており、今後の交渉次第では金額がさらに跳ね上がる可能性もある。
今夏のユヴェントスは、トゥドール監督の下で中盤の刷新が避けられない情勢だ。その中でアンドレが具体的なターゲットに浮上したことは、クラブがいかに未来志向の補強に舵を切っているかを象徴している。ドウグラス・ルイスの売却が成立すれば、一気に動きが加速するかもしれない。