所属するオリンピック・リヨンとともに、今夏の移籍市場で注目を集める若手アタッカー、マリク・フォファナの去就が騒がしくなってきた。フランス・リーグアンでプレーするベルギー代表ウインガーは、20歳ながらも昨季公式戦で11ゴール5アシストを記録し、欧州中のクラブが目を光らせる存在となっている。
これまでフォファナにはマルセイユが興味を示していたとされるが、ここに来て状況は一変。フランス紙『RMC Sport』の報道によれば、プレミアリーグのリヴァプールとブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンが獲得レースに参戦したようだ。
フォファナの移籍話が現実味を帯びてきた背景には、リヨンの財政難がある。昨季は行政降格の危機に直面し、なんとか2部落ちを免れたクラブは、今夏の移籍市場で主力選手の売却を進める必要に迫られている。そうした中で、最も市場価値が高いとされる若手のひとりがフォファナなのだ。
リヴァプールはルイス・ディアス後継を見据える？バイエルンもチーム強化へ動く
リヴァプールは今夏、複数ポジションの補強を検討しており、特に攻撃陣の再編成に取り組んでいる。現時点で去就が不透明となっているルイス・ディアスに代わる左サイドのオプションとして、フォファナをリストアップしている可能性が高い。
コロンビア代表ウインガーには、バイエルンやバルセロナ、サウジアラビアが関心を示しており、仮に放出となれば後継探しは急務だ。
一方、ドイツ王者バイエルン・ミュンヘンもフォファナに注目している。クラブはこれまでも世界中の若手才能を積極的にスカウトしており、今夏も例外ではない。フォファナのようなスピードと得点力を備えた選手は、既存の攻撃陣に新たな刺激をもたらす存在になり得る。
さらに、現時点でクラブ名は明かされていないが、もう一つの欧州ビッグクラブもフォファナ獲得に向けて動いているという。この報道が事実であれば、争奪戦はさらに複雑化し、選手自身の決断が注目を集めることになるだろう。
フォファナはベルギーの名門ヘントで頭角を現し、その後リヨンにステップアップ。10代からトップレベルの経験を積み重ねてきた若きウインガーは、今後数年間の欧州サッカーにおけるキープレーヤーとなるポテンシャルを秘めている。
どのクラブがこの才能を手にするのか。リヴァプールか、バイエルンか、それとも新たな伏兵か。