リバプールの守備の要、イブラヒマ・コナテが来夏の退団に近づいているかもしれない。スペイン紙『Marca』よれば、クラブは同選手がレアル・マドリードへの移籍を望んでいると考えており、早ければ今夏中にも動きがある可能性が浮上している。
契約は2026年まで残っているが、現時点で延長交渉は進展していない。リバプールは選手の流出を回避すべく、5000万ユーロという強気のプライスタグを設定。しかし、レアルが来年1月以降にフリートランスファーで交渉を始められることを考えれば、今夏での売却は非現実的な選択肢となる。
レアル・マドリードとの因縁、再び
この動きは偶然ではない。ここ数年、リバプールとレアル・マドリードの間では何度も移籍市場でのせめぎ合いが繰り広げられてきた。ジュード・ベリンガム、オーレリアン・チュアメニ、エドゥアルド・カマヴィンガといった選手たちは、かつてリバプールのターゲットと報じられたが、最終的に白い巨人の一員となっている。
今夏もその構図は変わらない。トレント・アレクサンダー=アーノルドがレアルへ移籍したばかりで、今度はコナテがその後を追う可能性がある。スペイン王者は現在、ディフェンスラインの刷新を急いでおり、特にセンターバックには新たな血が求められている。すでにディーン・ハイセンを迎え入れたが、それだけでは足りないと判断している。
リバプールとしては、もし延長に応じる意思が見られないならば、今夏での現金化が最善の選択となる。特にプレミアリーグにおいては、チームの再編が進む中で、センターバックの補強も視野に入れた上での決断が求められる。
今回の件は、リバプールがここ数年で直面し続けている課題を改めて浮き彫りにしている。昨シーズンもトレント、サラー、ファン・ダイクが契約延長の山場を迎えたが、結果は分かれた。特にトレントの退団は、クラブにとって大きな打撃だった。
コナテまで失うような事態になれば、守備の中核が完全に崩れる可能性もある。フィジカルとスピードを兼ね備えたフランス代表DFの代わりを探すのは簡単ではない。
リバプールが放出に踏み切るのか、それとも粘り強く引き留めにかかるのか。今後の動向は、来季以降のチームの骨格に直結する重要なテーマとなる。