2025年夏の移籍市場で、本格的な守備補強に乗り出しているトッテナム・ホットスパー。次なるターゲットとして浮上しているのが、バーンリーに所属するフランス人DFマクシム・エステーヴだ。昇格クラブの中心選手を巡る動きが、ここにきて注目を集めている。
守備の再編を急ぐトッテナムと、交渉の壁となる5000万ポンド
トーマス・フランク新監督の下で再スタートを切ったトッテナムは、今夏のマーケットで積極的な動きを見せている。すでにモハメド・クドゥス(ウェストハム)を確保し、さらにモーガン・ギブス=ホワイト(ノッティンガム・フォレスト)の移籍にも漕ぎつけたが、ノッティンガムの訴え次第では取り消しになる可能性もある。
その一方で、守備陣の強化にも着手。特にセンターバックのポジションにおいて、層の厚みと競争力を高めるべくリストアップされたのがマクシム・エステーヴだ。
23歳の若さながら、2024-25シーズンのバーンリーではリーグ戦全試合にフル出場。安定した守備と空中戦の強さで、プレミアリーグ復帰の立役者として名を上げた。
しかし、簡単にはいかないのが移籍交渉。バーンリー側は選手の評価額として5000万ポンドを提示しており、トッテナムはこの金額に難色を示している。
英『Give Me Sport』によれば、クラブはエステーヴの価値を3000万ポンド前後と見ており、開きの大きい条件面が交渉の足かせになっているという。
交渉打開の鍵となるのは、選手自身の意思かもしれない。トッテナムは、エステーヴがバーンリーに対して移籍希望を伝えることで、クラブが譲歩する余地が生まれることを期待しているとも報じられている。
マクシム・エステーヴはモンペリエのアカデミー出身で、2024年冬にバーンリーへローン移籍。その半年後には完全移籍が成立し、クラブの守備の要としてチームに貢献した。若く、かつプレミアでの経験も備える彼は、ロメロやファン・デ・フェンとの競争を通じて、将来的にディフェンスラインの中心となる資質を備えている。
バーンリーとしては、ようやく手にしたプレミアの舞台を支える主力を容易に手放すつもりはない。それでも、選手本人が新たなチャレンジを望む場合、状況が動く可能性は否定できない。
フランク新体制でトップ4返り咲きを目指すスパーズにとって、エステーヴの動向は重要な焦点のひとつとなりそうだ。