今夏の移籍市場で、ノッティンガム・フォレストが一つの大胆な一手を準備している。ターゲットとされているのは、アルゼンチン代表MFティアゴ・アルマダ。既にリヨンでのレンタル生活を経験し、ヨーロッパでの足がかりを築いた若きタレントに、イングランドの地で新たな挑戦が訪れるかもしれない。
この動きを最初に報じたのはポルトガル紙『O Jogo』で、フォレストはボタフォゴに所属するアルマダの獲得を本格的に検討しているようだ。同選手はアトランタ・ユナイテッド時代に台頭し、2022年のカタールW杯ではアルゼンチン代表の一員として優勝も経験。21歳で世界の頂点に立った経歴を持つ。
その後、ブラジルの強豪ボタフォゴへ移籍し、2024年にはコパ・リベルタドーレス制覇にも貢献。今年1月には、同じグループ傘下であるリヨンへ買い取り義務付きでローン移籍していた。リヨンでは公式戦20試合に出場し2得点4アシストを記録。ボールキャリーやスルーパスで魅せるプレースタイルは、ヨーロッパでも確実に評価を高めた。
ギブス=ホワイトの後任に名乗り?
ノッティンガム・フォレストがアルマダ獲得に本腰を入れる背景には、モルガン・ギブス=ホワイトの去就が影を落としている。攻撃の中核を担ってきた同選手には、6000万ポンド規模でのトッテナム移籍が決まりかけていたが、不法な接触を図ったとして、法的措置をとっており移籍は一旦頓挫している。
ギブス=ホワイトの特徴は、トップ下とウイングを自在に行き来する柔軟性と、推進力を伴ったドリブル突破だ。一方のアルマダも、より技巧的なスタイルながら同様に流動的な役割を担うことができ、攻撃の司令塔として新たな選択肢となり得る。
昨季にレンタルでプレーしていたリヨンでの得点数は控えめながら、南米時代には11ゴール16アシストという圧巻のシーズンを送った実績を持つ。昨月の国際親善試合コロンビア戦では、鋭い動きからゴールネットを揺らしており、決定力が衰えた印象はない。
移籍先としては、ベンフィカが最も積極的な姿勢を見せており、既に2500万〜3000万ユーロのレンジで交渉が進んでいるとも報じられている。スペインのアトレティコ・マドリードも関心を寄せているものの、まだ具体的なアクションには至っていない。
フォレストにとっては、ギブス=ホワイトの売却想定金額の半額以下でアルマダを確保できる可能性がある点も魅力だ。ヌーノ・エスピリト・サント監督も、アルゼンチン人選手の特性を理解しており、チーム内での起用法も構想済みとされている。
ノッティンガム・フォレストはアルゼンチン人の攻撃的ミッドフィルダーを手中に収めるのか…?