ボーンマス、ザバルニー放出に7000万ユーロを断固要求!PSGとの駆け引きは続くか

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移籍市場が再び熱を帯びる中、ボーンマスDFイリア・ザバルニー、PSG行きは実現なるか? Bournemouth

昨季プレミアリーグで大躍進を遂げた中堅クラブ・ボーンマスが注目を集めている。ウクライナ代表DFイリア・ザバルニーに対し、フランス王者パリ・サンジェルマン(PSG)からの関心が強まっているが、交渉は容易ではない。ボーンマスは、22歳の若きセンターバックの放出に際し、最低でも7000万ユーロを求めているとされる。

英『The Independent』の最新報道によると、PSGはすでに6000万ユーロのオファーを提示したものの、ボーンマス側はこれを拒否。ザバルニーの市場価値とクラブの将来的な補強計画を踏まえ、強気の姿勢を崩していない。

PSGはこの夏、ディフェンスの補強が急務となっている。ルーカス・ベラウドらに移籍の噂が持ち上がっており、守備陣の層が一気に薄くなる可能性が高い。

先日行われたチェルシー戦では3失点を喫し、弱点を露呈した格好だ。これを受け、ルイス・エンリケ監督は即戦力のセンターバック獲得をクラブに要求。豊富な資金力を背景に、ザバルニー獲得を最優先事項と位置付けている。

一方のボーンマスにとっても、ザバルニーは将来を見据えたプロジェクトの要だ。仮に放出が避けられないとしても、その代償は軽くない。プレミアリーグでの実績と将来性を評価し、7000万ユーロという強気の値札を設定しているのは、過去の成功体験も関係している。

過去の大型売却が影響!政的余裕が交渉を左右

ボーンマスは近年、移籍市場で堅実かつ収益性の高い動きを見せてきた。今夏だけでも2人のディフェンダーを高額で売却しており、クラブの財政は安定している。

まず、ディーン・ハイセンはレアル・マドリードに移籍。スペインの名門が契約解除金として5000万ポンドを支払い、ボーンマスは昨夏ユベントスから1260万ポンドで獲得した同選手を1年で手放すことになった。

さらに、ミロシュ・ケルケズもリバプールへ4000万ポンドで移籍。同選手の獲得には、かつてボーンマスでSDを務めたリチャード・ヒューズの存在も関与しており、リバプール側にとっては2度目のスカウトとなった。

この2件により、ボーンマスは1億ポンドを超える移籍収入を確保。ザバルニーの売却が実現すれば、今夏の総収益は1億5000万ポンドに達する可能性もある。こうした背景もあり、ボーンマスは無理に交渉を急がず、あくまで自らが優位な立場にあると認識している。

ザバルニー自身は将来的なステップアップを望んでいるとも報じられているが、現時点でのPSGとの距離はまだ埋まっていない。フランス王者が7000万ユーロの条件を飲むのか、それともボーンマス側が多少の譲歩を見せるのか。移籍市場の動向を占う上で、この交渉の結末は大きな意味を持ちそうだ。

財政とチームビルディング、選手の希望が複雑に絡み合う中で、ザバルニー去就の決着はまだまだ先になりそうだ。