今夏の移籍市場が佳境を迎えている。、英『The Times』によると、得点力不足に悩むマンチェスター・ユナイテッドがチェルシーのストライカー、ニコラス・ジャクソンに強い関心を寄せているようだ。。
昨季のユナイテッドは、プレミアリーグで決定機を決めきれず、ゴール前で惜しいシーンが続いた。マーカス・ラッシュフォードは波が大きく、ラスムス・ホイルンドは潜在能力こそ高いが、即効性に欠けるパフォーマンスが続いた。また、ジョシュア・ザークツィーも決定力には疑問が残っている。
ルベン・アモリム監督は攻撃の軸として機能し、数多くのゴールを奪える新たなセンターフォワードの獲得を急務とし、ターゲットを国内から見出した格好だ。
ニコラス・ジャクソンは2023年夏にビジャレアルからチェルシーへ加入。移籍当初は注目を集めたが、シーズンを通して安定感を欠き、サポーターやメディアから厳しい評価を受ける場面も少なくなかった。
それでも、24歳のセネガル代表FWには爆発的なスピードと推進力、ポストプレーでの可能性が宿っており、ユナイテッドはその潜在力に魅力を感じているとみられる。
チェルシーの補強ラッシュが移籍加速の要因に?
この夏、チェルシーは積極的な動きを見せており、すでにリアム・デラップやジョアン・ペドロの獲得を進めている。若手ストライカーの競争は一層激しくなっており、ジャクソン自身がスタンフォード・ブリッジでの将来に疑問を抱き始めている。
クラブ内部の事情にも注目が集まっている。チェルシーは現時点でジャクソンを積極的に売却しようとしているわけではないが、かといって完全に手放せない存在とみなしているわけでもない。適切な金額のオファーが届けば、放出に応じる可能性もあるとのことだ。
チェルシーとしては、選手層の厚みを保ちつつも、財政的な柔軟性を確保したい意向がある。現時点で移籍金の具体的な金額は明らかになっていないが、ユナイテッドがその資金力を背景に大きなオファーを提示すれば、一気に交渉が進展する可能性は高い。
ユナイテッドにとっても、トップ4復帰、そしてタイトル争いを再び本気で目指すためには、ゴール前で違いを生み出せる選手の存在が不可欠だ。昨季の反省から、クラブは経験と若さを兼ね備えたストライカーに白羽の矢を立てたと見るべきだろう。
今夏の移籍市場では、ミッドフィルダーやディフェンダーの動きが活発だが、プレミアリーグで最も注目されるのはやはり前線の補強だ。
ジャクソンのような潜在能力の高い選手は、環境が変わることで真価を発揮するケースも多く、オールド・トラッフォードでその才能が開花すれば、リーグ全体の勢力図にも大きな影響を与えることになるかもしれない。
現段階で具体的なオファーや交渉の進展は報じられていないものの、状況は急速に変化する可能性がある。ユナイテッドの積極的なアプローチが実を結ぶのか、あるいはジャクソンがロンドンでのポジション争いに挑み続けるのか。