マンチェスター・ユナイテッドで有望株として評価されてきたアレハンドロ・ガルナチョは、今夏での退団の可能性が高まっている。この冬にもルベン・アモリム監督との衝突で移籍の噂が出回り、半年後には構想外となり、すでに一部のチームメイトとともに個別トレーニングへと回されている状況だ。
ガルナチョは現在、ラッシュフォード、サンチョ、アントニー、マラシアとともに、キャリントンの練習場で隔離された時間帯に調整を行っており、トップチームとは完全に分離されている。
背景には、昨シーズンのヨーロッパリーグ決勝トッテナム戦でのベンチスタートに対する不満の表明があり、それがアモリム監督との関係に決定的な亀裂を生んだとされる。以降、監督は明確に放出の意向を伝えたとされ、クラブもそれに応じる形で移籍先の模索を許可している。
プレミア3強が関心か?ユナイテッドは完全売却を希望
ユナイテッドとしては、ガルナチョに関してはローン移籍ではなく、完全移籍による放出を希望している。これは、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の観点から、売却益の即時計上を狙ったものであると見られている。
かつて7000万ポンドと評価された市場価値も、現在の状況を受けてやや下落傾向にあるとはいえ、21歳という年齢とポテンシャルを考えれば、依然として魅力的なターゲットであるのは間違いない。
英『Daily Mail』によれば、移籍先候補としては、プレミアリーグ内での移籍を希望しているガルナチョの意向を受けて、アストン・ヴィラ、チェルシー、トッテナムの3クラブが具体的に名前として挙がっている。中でもヴィラはすでに関心を正式に示しているとされ、交渉が水面下で進んでいる可能性もある。
一方で、スペインの古巣アトレティコ・マドリードも動向を追っており、昨冬にはナポリが獲得に動いた過去もある。国外クラブも含めて、争奪戦の様相が強まりつつある。
さらに、先月にはラッシュフォードのアストン・ヴィラのシャツを着用した写真を自身のSNSに投稿し、物議を醸したガルナチョ。ピッチ外での行動も含め、ユナイテッドとの関係悪化に拍車をかけたとの指摘も出ている。
現在、マンチェスター・ユナイテッドはガルナチョの放出と並行して、アストン・ヴィラ所属のオリー・ワトキンスやエミリアーノ・マルティネスの獲得にも関心を示しており、両クラブ間での動きが一気に加速する可能性もある。
将来を嘱望されながら、わずか21歳でチームの構想外となったガルナチョ。新たなステージで飛躍を遂げる準備は整っている。果たしてその舞台は、再びプレミアリーグのピッチとなるのだろうか。