プレミアリーグの新シーズン開幕が迫るなか、ノッティンガム・フォレストが中盤の補強に動き出したとの報道が欧州を駆け巡っている。ターゲットに浮上しているのは、トルコのスュペル・リグの名門ベシクタシュで主軸を担うポルトガル人MF、ゲドソン・フェルナンデスだ。
昨季プレミアリーグを7位で終えたフォレストは、クリスタル・パレスの財政問題によるポイント剥奪の影響もあり、ヨーロッパリーグ出場のチャンスを手にする形となった。
ヌーノ・エスピリト・サント監督のもとでさらなる上位進出を狙うチームだが、この夏すでにアタッカーのアンソニー・エランガをニューカッスルに放出。さらには中盤の要、モルガン・ギブス=ホワイトにもトッテナムからの関心が伝えられており、クラブとしてはこれ以上の戦力流出を防ぐべく、手を打たなければならない状況だ。
クラブのオーナーであるエヴァンゲロス・マリナキスは、攻撃的な補強戦略を進めており、かつてはアルゼンチン代表のティアゴ・アルマダに接触したが、同選手は最終的にアトレティコ・マドリードと契約。ターゲット変更を余儀なくされる中、新たにリストアップされたのが、26歳のゲドソン・フェルナンデスだった。
ゲドソン・フェルナンデスはプレミア再挑戦へ意欲?
ベンフィカでプロキャリアをスタートさせたフェルナンデスは、2020年にトッテナムへレンタル移籍。当時のジョゼ・モウリーニョ監督のもとでプレミアリーグに挑戦したが、公式戦14試合の出場にとどまり、その評価は限定的なものだった。とはいえ、その経験が彼のキャリアにおける転機となったのは間違いない。
その後、ガラタサライ、チャイクル・リゼスポルへの短期レンタルを経て、2022年にベシクタシュへ完全移籍。現在はオーレ・グンナー・スールシャール監督の信頼を集め、チームの心臓部としてプレーしている。トルコではリーグ戦でも存在感を放ち、欧州クラブからの関心が再燃するのも当然だろう。
マッテオ・モレットをはじめとする欧州移籍市場に精通したジャーナリストによれば、フォレストは正式オファーに向けた準備を進めており、今夏の移籍市場が閉まる9月初旬までに交渉をまとめたい構えだという。ただし、フェルナンデスの契約は2027年まで残っており、ベシクタシュとしても安売りするつもりはない。
移籍の成否は、クラブ間交渉だけでなく、選手自身の意思にも大きく左右される。プレミアリーグへの再挑戦、そしてヨーロッパリーグ出場という魅力的な舞台が、フェルナンデスの心を動かすかどうかが焦点だ。