イタリアの名門ユベントスがマンチェスター・ユナイテッドの2人のアタッカーに熱視線を送っている。ひとりは、すでに報道が加熱しているジェイドン・サンチョ。昨シーズン途中からエリック・テン・ハフとの関係悪化により戦列を外れ、その後チェルシーへのレンタル移籍も完全移籍に至らず、現在はルベン・アモリム新監督の構想外とされている。
英『Sky Sports』によれば、ユベントスとユナイテッドはサンチョの完全移籍に向けて最終調整段階に入っており、今夏の契約合意が迫っていると伝えられている。
しかし、この交渉の裏で、さらに大物の名が浮上しているのが興味深い。なんと、ユベントスは同じくユナイテッドに所属するマーカス・ラッシュフォードにも非公式ながらコンタクトを取っていたと報じられている。現時点では正式オファーには至っていないものの、サンチョとの交渉中にラッシュフォードについての話題が出たという証言もある。
ラッシュフォードは昨シーズン終盤にアストン・ヴィラにレンタルされ、プレミアリーグ10試合で2ゴール2アシストを記録。特筆すべき成績ではないが、依然として攻撃的なクオリティの高さを示すには十分な内容だった。こちらも構想外とされており、クラブは放出に前向きな姿勢を見せているとされる。
ただし、ユベントスにとってラッシュフォード獲得は一筋縄ではいかない。問題となっているのは、移籍金の高騰と選手本人の高額な給与要求だ。マンチェスター・ユナイテッドは3000万ポンド以上の移籍金を求めており、ラッシュフォード側の年俸要求もイタリア国内クラブの給与水準を大きく上回る可能性があるという。
セリエA復権の切り札となるか?ユーベの攻撃陣にかかる期待
それでも、ラッシュフォードの才能にかける価値があるとユベントスは判断しているようだ。まだ27歳という年齢もあり、復調すればリーグ屈指のフィニッシャーになれるポテンシャルは十分。ユナイテッドでのパフォーマンスには波があったが、彼がトップフォームを取り戻せばセリエA全体にインパクトをもたらす可能性もある。
もし、サンチョとラッシュフォードの2人が同時に加入すれば、ユベントスの攻撃陣は一気に厚みを増す。ドゥシャン・ヴラホヴィッチの残留が実現し、両ウイングの補強が実現すれば、新シーズンのスクデット争いの台風の目となることは間違いない。
一方で、ラッシュフォードには他クラブの関心も残っており、ユベントスが競争に打ち勝つためには、サンチョとは異なるアプローチが求められる。条件面での柔軟な対応、あるいはパフォーマンス復活を保証できるプラン提示がカギを握ることになりそうだ。
アモリム監督から戦力外扱いを受けるラッシュフォードとサンチョは来季、どのクラブでプレーすることになるのか。