2024-25シーズン、プレミアリーグを15位で終えたマンチェスター・ユナイテッドにとって、今夏はまさに攻撃陣の再構築が急務だ。チームのトップスコアラーだったブルーノ・フェルナンデスが19ゴールを記録したものの、シーズンを通して二桁得点を挙げた選手はわずか3人に留まり、深刻な得点力不足が浮き彫りになった。
すでにマテウス・クーニャとブライアン・ムベウモを総額1億2750万ポンドで獲得し、ウィングの補強は進んでいるが、センターフォワードのポジションはいまだ空白のまま。テン・ハフ前監督の後を継いだルーン・アモリム体制において、最前線を担う本格派ストライカーの獲得は最優先事項とされている。
シェシュコに再注目!その実現には「高額な代償」も…
マンチェスター・ユナイテッドが目を向けているのが、RBライプツィヒで活躍するスロベニア代表のベンヤミン・シェシュコ。22歳の若きストライカーは以前アーセナルが関心を示していたが、ロンドンのクラブはスポルティングCPのヴィクトル・ギェケレシュとの交渉を優先し、獲得を見送った。これにより、ユナイテッドがシェシュコに再び照準を定める構図が浮上している。
移籍市場に精通する伊ファブリツィオ・ロマーノ氏によれば、シェシュコの獲得はあくまで選手売却による資金調達が前提になるとのこと。RBライプツィヒは7000万ポンドから8000万ポンドという高額な移籍金を要求しており、夏の終盤には多少の値下げが期待されるものの、ユナイテッドがすぐに動ける状況にはない。
この流れの中で注目を集めているのが、アレハンドロ・ガルナチョの去就。この冬にもルベン・アモリム監督との不仲が報じられており、チェルシー移籍の可能性が取り沙汰されていたものの、現時点ではユナイテッドに残っている。
ロマーノ氏は、自身のYouTubeチャンネルで「本当に重要な移籍」としてガルナチョの売却に言及。シェシュコ獲得に向けた「潮目を変える存在」になるとの見解を示しており、その動向は移籍市場の大きな焦点となりつつある。
ロンドン移籍を望むとされるガルナチョには、かねてよりチェルシーが関心を寄せている。ノニ・マドゥエケをアーセナルに売却しており、本格的なオファーに踏み切る可能性があるかもしれない。
また、アストン・ヴィラやトッテナムもガルナチョの状況を関心を寄せており、特にヴィラのウナイ・エメリ監督は彼のプレースタイルを高く評価していることで知られている。
現時点でユナイテッドに届いている正式なオファーはないものの、クラブはガルナチョに対し6000万ポンドから7000万ポンドの値札を設定しており、今後の動き次第では売却が現実になる可能性は十分にある。
マテウス・クーニャ、ブライアン・ムベウモの両ウィンガーに続き、次なるターゲットがベンヤミン・シェシュコであることは明らか。ただし、その道は決して平坦ではない。財政的な制約がある中で、戦力を維持しながら新戦力を加えるためには、戦力外のガルナチョを高値で売却する必要がある。
プレシーズンが本格化し、各クラブの動きが活発になる中で、ユナイテッドの決断やいかに。