オランダ出身のミッドフィルダー、シャビ・シモンズに対する注目度が急上昇している。RBライプツィヒでの印象的なシーズンを終えたこの22歳の才能は、今夏の移籍市場でも最も評価が高い選手のひとりに挙げられている。
そして、スペイン紙『Fichajes』によれば、プレミアリーグのチェルシーがその獲得レースをリードしているという。RBライプツィヒからの退団が想定されており、まもなくその去就が決定するかもしれない。
攻守に秀でた万能型、チェルシーの野心を支えるキープレーヤーに
シャビ・シモンズは、中盤の中央だけでなく両サイドでも機能するマルチな能力を持ち合わせ、昨季はライプツィヒで公式戦11ゴール8アシストをマーク。高いテクニックと視野の広さ、試合を読む力を武器に、攻撃の起点として繰り返し存在感を発揮した。
元チームメイトであるスペイン代表ダニ・オルモが「完全な選手」と称賛したことも、彼の完成度を裏付ける証と言えるだろう。年齢以上の成熟度を感じさせるプレーは、チェルシーが掲げる長期的な再建プランとも合致している。
現在、チェルシーは攻撃陣に複数の問題を抱えており、ノニ・マドゥエケの売却やラヒーム・スターリングの退団が取り沙汰されているほか、ミハイロ・ムドリクはドーピング違反による出場停止処分の可能性も報じられている。こうした事情を踏まえると、新たな攻撃の推進力となる人材の補強は不可欠。
シャビ・シモンズは創造性と決定力の両面を兼ね備えた選手であり、穴埋めではなく、コール・パーマーとともに攻撃の新たな軸になれる存在と言える。チェルシーにとっては、未来を見据えた重要なピースの一つとなる可能性が高い。
シャビ・シモンズの評価額は約9500万ポンドとされている。この巨額な移籍金は、どのクラブにとっても決して軽い投資ではない。チェルシーとしては、条件次第ではより現実的なオファーを模索することになるだろう。
すでにアーセナルやトッテナムといった他のプレミア勢に加え、サウジアラビアからも興味を届く。競争は熾烈を極めるが、クラブのビジョンやプロジェクトの魅力が、選手の心を動かす鍵となるかもしれない。
シャビ・シモンズにとって、プレミアリーグへの移籍はキャリアの次なる大きな一歩となる。強度とスピードを求められる舞台で、真の才能が試されることになるだろう。もしもチェルシーがこの若き原石に9500万ポンドを投じれば、それはシモンズの能力に対する確信の現れになるはずだ。